ぼくが思うに、人間は二重人格ということはありえない。根本が純粋であるか不純であるかのどちらかであり、この根本だけが問題である。この根本に個人は全責任を持っている。

個人は正負両面持っていると言うことも、まだ何も言ったことにはならない。そんなことは当り前であり、根本で何が支配しているかが問題なのである。

ぼくは人のことはわからないが、ぼく自身は自分の根本に全責任を負う自分を意識している。これにはすこしの曖昧さもない。そしてこれは、他者に〈信頼してください〉などと言うようないかなる問題でも事柄でもない。自分が自分に向き合う問題である。極論すれば 他者がどう思っているかなど全く問題ではない事柄である。ぼくにどうしてもわからないのは、この「自分と向き合う」ことにおいて、正直さと決然性がない人間がいるらしいということである。ぼくはすこしも特別な人間ではない。他の人間がぼくとちがうということがどうかしているのである。

はっきり言おう。「神の前」へと突き抜けないかぎり、人はけっして純粋になれるものではない。そしてこの「神」は、宗教の神ではないのだ(だから「メタフィジック」という言葉が意味をもつ)。日本人の意識が不必要に複雑なのは、この「自分の神」の手前で逡巡していることのあらわれにすぎず、真に意味のある精緻さではない。そういう次元でいくら言葉を紡いでもほんとうの関心対象にはならない。このことをぼくは強調したいのである。

ぼくはほんらいあまり「神」という言葉をくりかえしたくないのだが、日本ではわざとこの言葉を多く言って刺激したほうがよいようだと思い、意識して provokativ に呈示している。〔いま気づいたが、哲学者ヤスパースが Gott (神)の語を多用するのも同様な精神からであるというのは充分かんがえられる。向こうでは、「神」という至聖存在を教会の占有であるかのようにさせまい、という 逆の状況事情から出発しているのであろうが。〕


純粋さを了解していながらそれを食い物にする者はゆるせない。ぼくが言いたいのはこの一事である。



欧州とはふしぎなところだ。あれほどの植民地主義、大戦を敢行していながら、難民の男児ひとりの犠牲の写真に震撼し 国の責任者が「人間の良識」を真顔で訴える。そうでなければいけないのだが、平和国家日本はどうだろう。「人間感覚」が生きているだろうか。自分を「孤独」に置く力がないとき「人間感覚」ははたらかないとぼくはおもっている。ぼくはばらばらのことを言っているのではない。この節でも一貫したことを言っている。




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紹介:

石井一昌の言霊105 マイナンバー、番号は囚人だけでいいよ

テーマ:

「とうとうマイナンバー法案が通過してしまったよ。

人間を数字で管理するのは
囚人だけにしてほしいよ。

便宜といっているが
管理する側にとって便利なだけで
多くの庶民は
住基カードもそんなに使っていないんだ。

 (略)

 一足先に来世へ行ってよかったよ。」
  〔石井氏は平成24年(2012)9月16日昇天しておられる。〕



―人間感覚があれば反対は当然。今からでも廃案にしろ!―


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「日本の反ロは中国の反日と同じだ。反省しろ。」(石井氏)

石井一昌の言霊81 北方領土交渉加速の理由

テーマ:
プーチンは北方領土の紛争が
米国を利して
日露の接近を阻害しているのを
十分に承知しているんだ。

東日本大震災の時に
プーチンは援助してくれたんだ。

近くをロシアの偵察が飛んでいたのは
ロシアへも危険の可能性がある
津波の観察のためだよ。

タメにして
ロシアを悪く言う声があったけれど
それは間違いだよ。

北方領土も
尖閣も
竹島も

日本が近隣と紛争を抱え続けていて
一番便利なのは米国なんだ。

このことに気がつかなければ
全ての判断を誤るよ。





石井一昌の言霊70 岸信介首相とサシで会う

テーマ:
俺は若い時、
時の首相、岸信介とサシで会ったんだ。


岸信介首相に
「金と命のどちらが大切か」
と尋ねると
「そりゃ命だろう」
と崩れたよ。


他の右翼では束になっても会えない。
俺だから会えたんだ。


また岸信介だから会えたんだ。


今の政治家は
逃げ回ってばかりで
真の経世家はいなくなってしまったよ。


政治家も右翼も
質が落ちてしまって久しいよ。


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管理人註

岸信介との経緯は
石井一昌著「暗殺集団」
に詳しい。



〔石井氏の文は腹が据わり筋が通っていて気持がよい。よく勉強し考えられており品位がある。 古川〕