ぼくは「本物の人間」にあまりに会わなかったなあ。「本物の人間」はどいつもこいつも凡庸な他者を殺すような面構えをしている。社会常識に収まるような魂では毫もない。僕などまだまだ大人しい。遠藤ゴウキさんが僕に「本物に直に会わなくっちゃだめだ」と言ったのは本当だろう。
〔上・高田博厚 下・高橋黄裳(元吉)〕
〔「黄裳雑記 高橋元吉散文集」(煥乎堂)より:
《・・ 宮本武蔵・・
「人になつた日本刀」だとおもふ。
私は私の至奥にあるひとつのイデエの投射されたものを日本刀に於いて見るのだ。日本刀が私のうちに投射してひとつのイデエを造つたのではない。・・》 「黄裳雑記」(昭和二年二月「生活者」投稿)-「文集」77頁-
既に紹介した彼自作の「日本刀」という詩に言及した文でこのように元吉は言っている。さすが高田さんの莫逆の友だけあり、自己の意識に緻密である。〕
そろそろエンジンをかけんといかんな。邪魔する奴は念殺して(本当に死ぬよ)。
安倍さんごくろうさまです。御自愛ください。