『イーグル・アイ』
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ、エドワード.L.マクドネル
監督:D.J.カルーソ
出演:シャイア・ラブーフ、ミシェル・モナハン、ロザリオ・ドーソン、マイケル・チクリス、アンソニー・マッキー、ビリー・ボブ・ソーントンほか
配給:角川映画、角川エンタテインメント
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スティーブン・スピルバーグが長年にわたって構想を暖めていた題材-
それが映画の最大のウリになっているわけなのだけれど―。
そして、主演のシャイア・ラブーフは
『トランスフォーマー』、『インディ・ジョーンズ』に続いての、
スティーヴン・スピルバーグ作品。
気に入られてるんでしょうね、きっと。
この“超大作”と謳われるサスペンス・アクション、
冒頭部分の“どこかで、何度も、観たような”シーンに、ちょっと消沈。
それで題名が“イーグル”なものだから、
えっ、あの手のテーマなの?って。
でも、そこは天下のスピルバーグなのだから-と、この先の展開に期待もしつつ…。
無理な設定はありながらも、さすが前半はテンポよく進み、
それなりに迫力あるシーンに引き込まれていく…
ここまでは、予告編どおりの展開で、魅せてくれる。
そう、この映画は“予告編が良く出来ている”んです。
着想は面白いのだけれど、肝心の本編が
なんだか陳腐で古さを感じてしまうのは何故なのだろう。
いや、何故なのかはわかってるのですけれど。
最後まで、“どこかで、何度も、観たような”感覚が尾を引き、
クライマックスあたりで、決定的にがっくりする仕掛けには、別の意味でびっくり。
10年前なら、傑作と言われたのかも。
いや、7年前でも楽しめたかも。
スティーブン・スピルバーグが長年にわたって構想を暖めていた題材-
構想を長いこと持ってるままにしちゃうと、いけませんね。
映画はワインじゃないのだから。
それにしても今のハリウッド、
このくらいの脚本でも企画が通ってしまうのだろうか。
それが、スピルバーグの名の下に…であることが、なによりも哀しい。
2008年10月18日(土)丸の内ピカデリー1他 全国ロードショー