1日は『月刊スカパー!』連載「鈴木健.txtの場外乱闘」用取材で大日本プロレスの道場へ。次号が出る時には「一騎当千」の真っ只中とあって、エントリー選手の中から植木嵩行巡査をご指名する。
発売日の3月24日にはリーグ戦も折り返し地点を過ぎており、その時点で植木巡査が優勝戦線から脱落しているようであればじつに困るわけで、国家権力を行使してでも踏みとどまっていただく必要がある。月刊誌は1ヵ月先のことを想定してやらないといけないので、大変なのだ。
いつもなら明け透けな鴨居の道場だが、到着すると珍しくシャッターが閉まっていた。聞くとこの日は練習も休みとのことで、植木さんがやってきて開けてくれるまで前で待つ。すると、誰もいないはずの中から何やらうめき声が漏れてきた。
何かいやらしいことでもやっているのかと思いきや、植木さんが到着し中へ入るとそこには黙々と練習する星野勘九郎さんの姿があった。休みを返上し、一騎当千に向けてうめくほどのトレーニングを積んでいるのだから偉い。
星野さんが練習を続ける中、植木さんのインタビューはスタート。まあ、一騎当千煽りであってないようなものでパーソナルな面が必要以上に伝わる内容となったのだが、こちらが突っ込むと露骨に挙動不審となる。
昨年12月におこなったトークイベントでは取り調べアイテムのカツ丼を用意することで自白させることに成功したが、今回は取材なのでそうもいかず口を割るか確信が持てなかった。しかし、なんのことはなかった。気まずいことを聞かれると、なぜかジャージーのポケットから何度もスマホがすり落ちる植木巡査。
▲元警察官が取り調べでカツ丼をふるまわれペラペラと自供するトークイベント(2016年12月16日、新宿ロフトプラスワン「大日本プロレスchライヴVol.3」より)
インタビュー後の撮影もノリノリで、頼んでもいないのにこんな顔をしていた。数年前までは、JR川崎駅前交番へこういうお巡りさんが本当にいたのだから、世の中恐ろしい。
▲じつはこれでもまだ序の口。この顔で「逮捕しちゃうぞ」と迫られたらどんな凶悪犯でも無条件投降するだろう
このショット、右手に携えているものまで写り込んでしまうと生々しくなるのでそちらはカットする。1時間ほど取材を続けるうち、星野さん以外にも何人か選手が現れ次々と練習を始める。休みだというのに自主的にやっているのだ。
そんな中、いかにも何もやることがなく暇だから来たという感じでアブドーラ・小林プロが登場。ちょうど植木さんが、一騎当千に出場しないデスマッチヘビー級王者をdisっていたところだったので、それを聞くや「俺はサボってんじゃない。史上最大のシードなんだ!」と言い張っていた。おそらく特別扱いされるのが好きで好きでたまらないタイプなのだろう。
ところでこの日、カメラマンさんが駐車した道場近くのパーキングに、このような表示が…。
大日本の道場には、それこそ旗揚げした1995年から何度も足を運んでいたが、てっきり所在地である「池辺町」は“いけべちょう”か“いけべまち”だとばかり思っていた。このような読み方だというのは、地元以外ではけっこう知られていないと思われる。
さて、この「場外乱闘」という連載は毎月ゲストを招いてのインタビュー記事なのだが、当然ながら誌面に載せられるのは限りがある。本来ならば8割近くは世に出ないまま終わるが、発行元であるぴあ株式会社編集部及びサムライTVの各担当さんのご理解により、本誌が発売されたあとに全編をサムライTV公式サイトへアップしていただいている。
ちょうどこの日、DDT・高木三四郎大社長の回がアップされた。20周年の集大成的内容となっているので、3・20さいたまスーパーアリーナ大会前に熟読していただきたい。
▲これほど長い付き合いなのにイベントの壇上を除くと一緒にFIRE!ポーズをやったのは初めて。マスコミは通常やらないようにしているので、カメラマンさんからの要請がなければ実現していない
なお、その前の回でデビュー10周年に合わせて語った紫雷イオ選手のインタビューは、ものすごいアクセス数となったそうなので、こちらもどうぞ。いや、女子プロ担当でもない人間によくここまで語っていただいたと思う。
その後は恵比寿での体感文法講座をはさみ、夜はニコニコプロレスチャンネル「ニコプロ一週間」へ。今回のゲストコメンテーターは週刊プロレス・井上光次長。このローテーションは週プロ編集部側から出されているので、じつは前日ぐらいまでこちらも誰が登場するのか聞かずにやっている。
バラモン兄弟に「あいつは手遅れ」と言われた一人はぐれ週プロ軍団の松川浩喜記者、あのKENSOさんに「泣く子も黙る鬼の宮尾記者」と恐れられた宮尾健史記者、美威獅鬼軍の沙希様に蔑まされることで興奮を覚える加藤朝太記者はどのタイミングで世に晒されるのか。今後の楽しみが尽きない。