前にも、同業者さん達と同じ気持ちで盛り上がった事ですが、
我々のように音楽を作る方の人間にとっては、
お店で何げなく聴こえて来るBGMが、とても気になるものなのです。

普通の方々は、きっとBGMはBGMでしかなくて、目の前のお食事だったり
会話なんかに夢中で、どんな音楽が今流れているのか
それほど気にしていない事と思います。


しかし我々は、いついかなる時でも、音楽が流れて来たら
即、それに反応するような耳になっています。


私の場合、
『あ~、キーはGだなぁ、きっと次のメロはこう行くぞ、
しかしこのミュージシャンのリズムのノリはあんまり良くないなぁ、
あっ、転調した、でも私ならこんな格好悪い転調はしないし、、、
メロがありきたりで、つまんないなぁ、
あっ、曲が変わった、アレンジャーも違うらしくて、この曲は良い感じ、、、』

とか。

ずっと、考えています。

それ以上に、私の悪いところは、その聴いた曲を頭の中で
すぐに譜面化してしまうところ。
最後には、その添削まで頭でやってしまっています。


これは、休まらないですよ。

一番顕著なのが、本来リラックスすべき場所、マッサージとか散髪とかで
音楽を聴き過ぎて、全くそうならない事でしょうか。


なじみのお店でマッサージの最中に、いつものCDがかかると
その曲のすべてを覚えていて、曲順も知っているので
あ~ぁ、またあの曲を聴かないといけないんだ~
って、耳を塞ぎたくなります。

大体、そう言う場所でかかる曲は、自然派の何でも無いサウンドが多いので
私には、メチャクチャ物足りないものが多い。

『今のフレーズ、何回繰り返すんじゃ』
とか、
『そんなつまらんコード展開だったら、何百曲も書けるぞ』
とか、
『もっと工夫をせい!工夫を!』

とか、一人でプリプリ怒っていたりして、全然リラックス出来ません。

そう思って、一度違うマッサージ屋さんに言ったところ
そのお店のBGMは、あるジャンル。

今度は、歌詞が陳腐過ぎて、リラックス出来ん!!
『君に会えた奇跡』
『信じる勇気』
『素直になれない』
『そばにいるよ』

ばかも~ン!!!
全部、一人称で、同じセリフばかり、、、、
(何かボヤキ漫才みたくなって来た)


この世に無音のお店はないものか、、、、

先日、『パリとらや』にお邪魔した時にかかっていたBGMは
『自然の鳥の声』

これは、音楽じゃなくて良かった、、、、、
と、思いながら、その鳥の声の後ろにどんな伴奏を付けたら面白くなるだろう、
って、考えている自分がいましたよ。


もう、職業病っすね。