プロ野球も開幕して、早や半月が経とうとしています。

私は生粋の巨人ファンですので、まだ調子良く勝ち進んではいないけど、
今年こそ優勝を信じて疑わない気持ちでおります。


そして、私は大阪生まれの大阪育ちです。


いつも、いつも、こんな事を聞かれます。

『大阪人なのに、なんで阪神ファンじゃないのですか?』って。

この際なので、ちゃんと書いておきます。


私は、大阪の道頓堀橋から歩いて30秒の場所に生まれ、そこで17歳まで過ごした
言わば『生粋のミナミっ子』です。

少し、説明しますと、大阪の繁華街は大きく分けて2つに分類されます。

大阪駅を中心とした梅田地区を”キタ”と言い、
難波駅を中心とした難波、戎橋、道頓堀地区を、”ミナミ”と言います。

お互い、縄張りがあり、少しライバル意識もあってか、”キタ”の人と
”ミナミ”の人はあまり交わる事が、昔はありませんでした(今はゴッチャになっているけど)

そして、”キタ”からは京都、神戸、宝塚方面にアクセスする
京阪、阪急、阪神電車が走り、
”ミナミ”からは、堺、和歌山、奈良方面にアクセスする
南海、近鉄電車が走っています。


もう一つ、昔の区分ではプロ野球の球団は
”キタ”組が阪急と阪神。

”ミナミ”組が南海と近鉄でした。

この中で、今や存続しているのは阪神のみになりましたけど、、、


つまり、私達”ミナミっ子”から言わせると、阪神球団は”キタ”の縄張りの球団だし、
そもそも甲子園球場は、大阪にはない
(兵庫県西宮市)のです。

兵庫県に本拠地がある球団なのです。

純粋な大阪の球団ではないのです。

そんな球団を、”キタ”に対するライバル心を持っている”ミナミっ子”が
応援出来る訳ないんじゃないですか。


それなら、”ミナミっ子”はどこを応援したか?

全て『南海』のファンでした。(今はソフトバンクになって福岡に行ってしまいましたが)

そして、阪神は当時は兵庫県を本拠地に置く球団で、”キタ”のテリトリーに属していたので、
当然”ミナミっ子”としては、敵対心を持っていました。


アンチ阪神、だったのです。

でも、南海はパリーグ。

阪神はセリーグ。




そして、南海球団が身売りをし、難波球場も無くなり、もう一つの近鉄球団も
”キタ”の阪急と合併して、これまた神戸の球団になってしまいました。

今は、純粋な大阪の球団は、ゼロになりました。

”ミナミっ子”達は、どこの球団も心から応援する事は出来なくなりましたけど
アンチ阪神の気持ちは残っています。

だから、私がセリーグの球団である阪神に敵対する第一の敵、巨人軍を応援する事は
当然の成り行きだったのです。


このような微妙な歴史も知らないで、大阪人と見たら全て
『阪神ファン』と、決めつけるのは止めていただきたいですね。


今や、大阪では阪神ファンでないと人にあらず、みたいな傾向がありますけど
これはとてもおかしい事だと思います。


大阪に住んで、何で兵庫県の球団を応援するの?

そちらの方がよっぽど変。

神戸の事を悪く思っている訳ではありませんよ。

むしろ神戸は大好きな都市。

しかし、”キタ”に対するライバル心だけは、どうしても消えないのです。

この”ミナミっ子”の屈折した気持ちを少しだけでも、分かっていただけたら
うれしいです。


だから、これからもずっとアンチ阪神で、巨人ファンを貫いて行く覚悟であります。



(追記)

これは、50年以上も前の昔の対立構造だし、
本当にミナミのど真ん中に生まれた人しか、分からない感情だと思います。

昔、私が小学生低学年だった時、近所のオジさん達が、良く”キタ”の悪口を
言っていました。

『”キタ”は人情が薄い』だの『”キタ”は一現さんにキツイ』だの
もう、もろに対立感情がありましたね。

私も、大阪に住んでいる頃は、全くと言って良いほど
”キタ”には立ち寄らなかった事を覚えています。


お前の周りだけの現象だろっ!、と言うツッコミには
『その通りです!』と答えますけど。


しかし、元はと言えば阪神は東京の巨人に対抗して
『大阪タイガース』と言うネーミングで作られた球団なので、
大阪の球団と、言われればそうなんですがね。


どうしても、この件になると感情的になってします。

少し、冷静にならないと、、、、