何年前の事かは忘れましたけど、『宇宙英雄物語』と言う作品の
ボーカルアルバムを制作する時に、そのプロデューサーのとまとあきさんから
こんな相談を受けました。

とまと
『今度のアルバムは無駄に豪華にしたいんですよ』


『そうね、いいね、じゃぁオーケストラなんか使って派手にやりたいね。』

とまと
『でもね、予算が凄く少ないんですよ』


『でも、豪華にしたいの?』

とまと
『お金はないけど、豪華に見える方法って何か考えてくれませんか?公平さん』


『、、、、、』


ちょいとそれは無理難題。

しかし、その時私は思いつきました。

予算をかけずに豪華に見える方法を。


それは、、、、、

作家を豪華にすれば良い!


つまり、作詞家、作曲家に、この業界では有名な方々を起用するって事です。

この業界には特殊な事情があります。

作家の歌作りをする際の報酬は、印税が全て。
作詞、作曲をする時点ではギャラが発生しないのです。

どんなに大御所の先生に書いてもらっても、昨日今日の新人に書いてもらっても
作詞料、作曲料と言う形でのギャラは、一銭も払わなくても良いのです。

だから、初期予算はレコーディングにかかる費用だけで良い、と言う事。


その辺の事情を知らない一般の方々からすれば、
こんなに凄い作家陣を使っているのだから、もの凄いギャラを払っているんだろう。
凄い豪華!
って、思ってくれるに違いない。

これは、CDに歌を提供する際の通例ですので、この形ではないお仕事全てに
共通と言う訳ではありませんけど。




このアイデアを考えついた私は、次の日から個人的な私のネットワークを使って、
一人一人作家を口説いて行きました。

皆さん、すぐに快諾してくれました。
(きっと、私から直接頼まれて、断りきれなかったんでしょうね、スンマセン)



で、集めた作家陣が、これ

ここをクリック


特に凄いのが作曲家

渡辺先生、菊池先生、の両巨頭に、川井君、山川さん。ついでに私と、、、

そして、すぎやま先生まで!


ねっ、無駄に豪華でしょ。


この企画、見事に成功しまして、
かなりの売り上げがあったと記憶しております。


なんか、こう言うアイデアを、もっともっと出して行かないと
今の音楽業界は浮上していかない、と思います。

また、やりたいな。