最近ネットで良く目にする言葉
『作業用BGM』
読んで字のごとく、何かの作業をする際に、そのBGMとして流す音楽集の事です。
と言う事は、世間の皆さんは勉強や読書などする時に、
いつも音楽を聴きながらで作業をしているんですね。
私には、そんな経験がただの一度もありません。
勿論、作曲する時や、歌や演奏の稽古をする時に別の音楽を聴きながらなんて
精神的にも物理的にも無理ですけど、
上記のような普通の作業時にも、音楽を聴きながらは出来ないのです。
どうしても、その音楽を聴いてしまうから。
そして、聴き過ぎてしまうから。
作業がはかどるどころか、全然出来なくなる。
同じように、レストランやマッサージ屋さんで流れているBGMも
本当に小さい音でも、凄く気になってしょうがない。
人と会話しながらでも
『次はメロはこう行くだろう』とか
『あっ、転調した』とか
『このアレンジは私ならこうする』だとか
どうしても考えてしまって、気が散ってしょうがない。
前にマッサージ受けながら、
『一年くらい前にかけてたCDだね、次の曲はあれだね、そしてその次の曲はあれ』
って言ったら、
そのマッサージの人が、メチャクチャ驚いてましたよ。
『良く、そんなの覚えてますね~』って。
いつも、マッサージの時間が凄く早く感じるのは、BGMの音楽分析を
ずっとやっているからに違いない。
で、これで一番困るのが
映画、です。
映画を観る際に、音楽を聴き過ぎてしまって、
視覚の方が付いて来ない事が多過ぎる。
あるシーンに流れるBGMなど、その作り手側の才能や年齢、制作の意図や
オーケストレーションの譜面などが、頭に浮かんで来て
その整理に頭を使ってしまって、
さっぱり映画に集中出来ません。
だから、私は映画では初見で泣いた事はありません。
泣きのシーンには、必ずと言って良いほど
『泣かせの音楽』が付いている。
私にとっては、作曲家がどんな手段を使って、観客を泣かすのか興味津々で
今、泣いてる場合ではないから。
その音楽の分析で忙しくて、とても映画に入り込めません。
鑑賞2度目以降は、それをしなくても良い場合が多いので
安心して、泣く事も出来るのですけどね。
凄いワガママですけど、
私にとっては、お店のBGMは無くして欲しいし、
映画は昔のように2度、3度と観ても値段は同じにして欲しい。
(全館入れ替え制になったのって、いつ頃からかなぁ?)
言っても、叶わない事なんですけどね~。
余談ですが、私は凄い『地獄耳』です。
遠くで話している小さな声も聴こえます。
皆さん、気をつけてね(って私にかい!)