私は、前々からライブやコンサートの最後に必ず行われる儀式のような
『アンコール』が大っ嫌いでした。

全てのセットリストが終わって、
『次が最後の曲です』と言うセリフの後、その演奏が終わり
ミュージシャン達は楽器を置いて一旦退場。

その間、舞台上も客電も暗いまま、『アンコール、アンコール、、、』の
かけ声と拍手。


しばらくして全員登場、アンコール曲を演奏、
と言う流れが、、、、



本来アンコールと言うものは、その日の演奏がお客様にとって素晴しかった時に
そのリクエストに応えるために自然と行われるもの。

だから、それは何曲でも良いし、当日にその場で何を演奏するかを決めても良い。


昔、昔、ピアニストのワイセンベルグと言う巨匠のソロ演奏会に行った時など、
あまりにもお客様が熱狂して、いつまでも拍手をやめないものだから
アンコールで演奏された曲が、な、なんと23曲!!!
小曲が多かったと言っても、その演奏時間たるや1時間を遥かに超えていました。

その日のそれまでのリストの曲数の倍ありましたよ。


当然、ホール側は閉館時間もあって困惑したと思いますが、
巨匠ゆえにそんな暴挙も出来たのかと。


上記は極端な例ですが、あの時のハラハラドキドキ感たるや空前絶後だったのを
覚えています。
『え~っ、まだやるの?え~っ何曲目だったっけ?』って。


それが、このところのアンコールシステムは完全にお約束になっていて
酷い時などプログラムに
『アンコール曲、何々』って書いてあったりする。

アンコールってその日のお客様が要望するものでしょ。

勝手に演奏側が、絶対に演奏をする事を決めておくものではないはず。


まぁ、そうは言ってもソロならいざ知らず
バンドだったり、オケだったりするとアンコールと言えど
事前に練習は必要な訳で、せっかく練習したのにそれを演奏しないと
何か損したような気持ちになるのも悔しいし。



だから、前の私のコンサートの最後の曲『大ウィィアー』の前に
『この曲が最後の曲です。だからアンコール、アンコールとか言わないでね』
って正直に言ったのです。

その発言について各所で
『何それ?自由過ぎ』なんて書かれましたけど(笑)


で、今後どうするか?


ホールの閉館時間の都合や、スタッフの都合なんかもありますが
私のピアノソロ弾き語りの場合は
出来るだけアンコールに応えたいと思っています。

熱い拍手と要望が続けば時間が許す限り、何曲でもやりたい気持ち。


逆に拍手が少なく、お客様の要望も大した事無い時には
いつもアンコールでやっている『つばさ』すら歌わないくらいのつもりで
臨みたいと思います。


アンコールを本来のカタチに戻すだけの事ですけどね。



バンドやオケの時はどうするか?

予定調和があんまり好きではないから、事前に決めておくのも
何か抵抗があるし、
この前みたいに何もしないのはも不自然だし。


それに、アンコールの最後の曲が、あの『大ウィアー』を
上回る興奮をお届け出来る曲など、持って来れないしね。

じゃぁ、やはりど最後に演奏する曲は『大ウィアー』にしなければ
ならない。

それなら、アンコール曲が『大ウィアー?』


難しい問題ですね。

何か良い方法はありませんかね?