多忙な毎日の間を縫って、このところ出来る限り舞台を観に行ったりしています。

自分のやるライブとかトークショーの参考にするためではないのですが、
役者さんや歌手の方々が、自分自身をどのように観客に表現しているか?
が、凄く興味があるからです。


Aと言う役者さんが、Bと言う役を演じる時、我々はAとBどちらの個性をより多く
感じるのか?

ある役者さんは自分自身の個性が強過ぎて、B役なのにAにしか感じない。
でもそれは、Aにしか出来ない事なので十分説得力があったりします。

ただ、この役者さんはどんな役を演じても、どれも同じ印象になったりします。



それとは逆に、非常に上手くBになり切っていて、AなのにBそのものの
役者さんの場合は、そのお芝居に完全にとけ込んでいて、観ていても
凄く自然なのです。その演技が演技と思えない。

しかし、これも度を過ぎると『アク』とか『唯一無二の個性』と言う点では
劣ってしまうかもしれない。


一番の理想は
AでありながらBであるのが自然に感じる。

これが役者さんの理想ですね。



これは声優さんでも同じです。

上手い声優さんは、そのお顔を知っていても役に本当に上手くとけ込んでいる。


鉄郎や鬼太郎の野沢さんや、クリリンやルフィーの田中さんなど
あんなに私生活でお付き合いさせていただいているのにも関わらず
『999』を観ると野沢さんではなく『鉄郎』でしかなく、
『ワンピース』を観ると、田中さんではなくてそこにはルフィーしかいない!

これは驚異的な事です。


翻って、私は個人的な感想を言うと近頃のジブリの声優の人選が
あまり好ましくありません。

どうしても役者さんの個性がその映画のキャラより強いので、
キャラより中の人の顔が浮かんでしまうから。

そりゃ、美輪明宏さんや木村拓哉さんの個性を上回るキャラなんて
そうザラには生まれませんからね。

ナウシカの島本さん、トトロの日高さん坂本さんの時代は
本当にキャラと声がマッチしていて良かったのだけどなぁ~


多分に戦略や営業面での事情が入っているのだろうけど、
少し前に戻してくれないかなぁ。

ジブリの作品は良作なのですが、これだけが私的には”惜しい”です。