先日、ある声優さんの方々とお話する機会があったのですが、
かの栄華を誇った声優業界も、今はなかなか厳しいものがあるようです。

不況で番組自体の本数の絶対量が激減したのに、毎年毎年新人の声優さんが
100人超単位でデビューされ、
その結果、お一人お一人の仕事量がかなり少なくなって来ているらしいです。


いきおい、各オーディションには、新人、中堅、ベテランの他に
「えっ!こんな売れっ子さんまで!」と、こちらが思うような声優さんまで
いらっしゃったりして、
一つの仕事を取るための競走が、前より激しくなっています。


中でも、若手声優が一番たくさんおられる”可愛い声の女の子”や
”凛々しい声の男の子”部門は、競争率が高い。


少し世間に認められても、すぐに次の人が現れて、その席に座られてしまう。
自分の席だと思っていたものが、知らないうちに人の席に、、、、
何て事は日常茶飯事らしいです。


今、超売れっ子声優さんでも、こんな危機意識は相当高くて、
皆さん必死でお仕事に取り組んでおられます。


それに、やっとの思いで一つレギュラーを獲得しても、
近頃、ワンクール(3ヶ月単位)、ツークールの作品が多くて
すぐに終わってしまいます。

ですので、いくら番組のレギュラーを持っていようと、次の半年のために
オーデイションを受け続けなければなりません。

(先日、田中真弓さんとお話したのですが、『ワンピース』と『サクラ大戦』
の2作品は10年以上ヒットし続けてくれている凄い作品ですが、
そんな作品に二つも一緒に関われたなんて、本当に奇跡ですよね!
って、二人して感謝していた事を思い出します。)


さらに、月給ではないので、その自分のキャラが
番組に出演してくれないと一銭にもなりません。

ワンピースなどで、レギュラーのメンバーが離ればなれになってしまい
しばらく、ゾロやウソップやサンジが登場のない時期がありましたよね。

そんな時は彼らは仕事が無いのと同じと言う事になります。


どの世界でも激しい生存競争に生き残る事は、並大抵な事ではないのですね。



 私は個人的には、山寺さんや、真弓さん、日高さん、マコさんなど、
素晴しい声優さんが大好きなのですが、
違う観点から見たら
「三石琴乃」さんは、理想の三段階の役をゲットした方だと思います。


若くして『セーラームーン』の大ヒット!
お姉様になって『エヴァンゲリオン』の美味しい役
そしてご結婚されてからは『ドラえもん』ののび太の母、と
まるで毛色の違う3作品で印象的なお仕事をされていますね。


これからの若手の声優さんの、理想の生きる道の一つのお手本
ではないでしょうか?


きっと、皆さん凄い努力をされた方々だけが、残って行く世界なんでしょうね。

まあ、どこでも同じですが。