このひと月、ずっとかかり切りだった『ぬらりひょん』
昨日、オケ録音が無事終了しました。

例によって予算の関係上、ギリギリの録音時間しかないのに
マサストリングスを始めとするミュージシャンの皆さんが
渾身の演奏をしてくれました。(感謝!)


相当演奏も難しく、複雑な曲ばかりでしたので私自身も
その時間の中で録り切れるのか、凄く心配しましたが
やはり彼らはプロですね。


ただ、ホルンの藤田さんからは、『イジメだぁー』
と言われましたし、
マサさんの本当の真顔も拝見出来たし、ちょっと書き過ぎた
かもしれません。


この作品は、今までの私がやって来たタイプと、
少し違っていて、
とにかく変わったテイストを期待されていました。

前にも書きましたが『えッ!これが田中公平?』
が、今回のテーマだったのですが、
そうだとしたら、なかなかの出来かも。


でも、田中節の何曲かは、見学に来てくれた多田彰文くんに
すぐに、指摘されました。
『キタァー!』
と言う感じの田中節戦闘曲と、必殺技!

これは絶対にお薦めですよ。


そして、今回なくてはならない存在だったのが
澤口和彦君です。

シンセの打ち込みには、彼なりのアイデアを随所に
散りばめて、メチャ面白い仕上がりになっています。

なにしろ、私が彼に出した注文は
『面白ければ、何やっても良いよ』でした。

後で聞くと、いくらやってもやっても一曲を
終われなかったそうで、『ここが終了』と
なかなか思えない、もっと面白くなるのでは?
と、考えてしまって大変時間がかかったそうです。



すべてのアーティストの皆さんも、きっと同じ悩みを
お持ちだと思います。

一つの作品を作る際に、『ここが完成!』と、いつ?
どんな段階で?決めるのか!

もし時間が許すのなら、何年でも考えて修正したい箇所が
あったりします。

実際、クラシックの作曲家の中でも、
一度出版したのにも関わらず、何回も修正版を出し直す人も
たくさんいますしね。


私について述べますと、少し偉そうになってしまいますが
『書く前から完成形をイメージ出来ている』
と言う感覚でしょうか。

つまり、真っ白な状態の五線紙に、
私にはすべて書くべき音符が絵のように見えている、
みたいです。

実際、書いている途中で、最初に思っていたものと
違ってしまった経験は、一度もありません。


これが料理なら、ポトフ作ろうと思って始めたのに、
考えが途中変わって、シチューになり、
また変わって最後にはカレーになっていた、なんて
しょっちゅうなのに、、、、
(なんといい加減!)



それはそうとして、今回澤口くんは、
彼のたぐいまれなる超低音の声で、
『おどろおどろコーラス』もやってくれましたし、
『ハナモゲラお経』もお願いしました。

もう、大活躍です!今回のMVPは彼に上げたいと
思います。


ですので、昨夜は素晴しいイタリアンをごちそうしました。
(あれがギャラだから、、、ゴメンね)

前の30周年の時も、アレンジしてくれた皆んなも
お食事のごちそうがギャラでした。


世の中、助け合い助け合い(笑)



放映は7月からだそうです。
先行上映も何か計画されているらしい。

乞うご期待!