ちょっと画期的な番組でしたので、どうなる事かと
思っていましたが、とりあえず評判も良く、
胸をなで下ろしております。

今までのTVの歴史の中で、現役の作曲家が、同業者の作曲家を
評論する番組などあったでしょうか?
もし、同じようなものがあったとしたら、教えてください。
私の勉強不足です。

この番組で紹介した方々は、私がリスペクトしている
作曲家さん達です。

渡辺岳夫さんだけ、それほど良く知らないので失礼にならないように
特に気をつけました。

前の回の宙明先生と菊池先生は、お仕事を通して良く存じ上げて
おります。

心の広い先生ですので、ご自分の曲を評論されても、
面白がっていただけるのではないか?
と、甘えさせていただきました。

ただ、事前の了解は取っておりませんので、もし、
お怒りになられたなら、お詫びするつもりです。

今回、NHKのTVと言う事もあって、マイナス方向の評論は
極力回避しました。

聞いた後に、なるほど!と感じて、その上、
その曲と作曲家さんを、ますます好きになるような、
後味の良い評論を心掛けました。

そして、その素晴しい作品を皆さんに、より深く理解して
いただき、その他の作品にも興味を持って欲しい!
と、考えておりました。

何事にも、「愛」は大事ですね。


神前くんとは、事前に良く話し合いました。

「この曲にインスパイアされて、この曲を書いた」なんて
凄く重要な発言なので、誤解をされないような言い方を
2人で研究しました。

彼は、始めてのTVとは思えないくらい、頑張ってくれました。

菅野さんには、あちらのプロデューサさんーを通して、事前に
お話をしました。

菅野さんと私は、良好な関係ですが、それに甘えないように
冷静に客観的に評論しました。

3つの時代に分けて、彼女の世界を語りましたが、
全くの私の推論です。
全然見当はずれでも、
彼女が面白がってくれれば良いのですが...

それにしてもこう言う事は、凄く気を使うものでして、
あまり、たびたびやる事ではないな、と痛感しております。

菅野論をひねり出すのに、まるまる2週間かかりました。
何と言っても、今一番、素敵な曲を書く人ですもの。
その良さを、どう表現すれば分かってもらえるか、
メチャクチャ考えました。

元来「聴いてもらえれば分かる」の一言で良いものを、
言葉で説明する事の虚しさ!

たくさんカットされましたが、その苦労の一端でも
分かっていただければ、嬉しいです。

NHKさんからは感謝のお言葉をいただきましたが、
皆さんは、この方向での私に、あまり過度の期待を
しないでくださいね。

だって、疲れるんだもん......