世界的な景気低迷により、日本でも地価が下がり続けています。
もうここが底値だから土地の購入を検討されている方は今がチャンスです・・・そう言いたいところですが。
購入者はそろそろ底値だからこのあたりで値下がりした土地やマンションを購入したほうが得だと考えている方も多いのかもしれません。
しかしこれはあくまで私個人の考えですが、時価はまだまだ値下がりすると考えます。
なぜかと言うと、これだけ景気が悪化しているのに対して、不動産の値下がり率はまだ実体経済と比較するとはるかに高いからです。
昨年の景気後退から株価は半分以下になり、深刻な事態となっていますが、それと比べると地価はまだまだ下げ幅が小さい。
更に言えば、日本は既にマンションも含めて十分な住宅が建てられています。
もうこれまでのようにただ建て続けるという次代は終わったのです。
そもそも私は、バブル崩壊後は国家ぐるみで無理やりに建売やマンションを建て続けてきたのだと思います。
本来はバブル崩壊からトーンダウンしていくべきだった住宅市場は政府の景気対策やその他いくつかの要因が重なって再び盛り返してしまった。
そして改正建築基準法によりこれまで好調だった建設業界にブレーキがかかったと言われていますが、実際にはそれだけではないもっと根の深い景気悪化の兆候がありました。
そして今も過去最大の住宅ローン減税という景気対策が検討されていますが、やはりこれも無理に住宅購入を手伝って景気悪化に歯止めをかけたいという政府が小手先の手法をとっている。
少子化による人口減=住宅減は避けられない。
したがって今後も地価は下がり続けると考えます。
とはいっても暗い話題だけではありません。
地価が下がっても建設費がそれと平行して値下がりするということは考えにくく、既に土地を持っていてこれから新築や建替え、またはリフォームなどを検討されている方は特に時期を待つ必要はないと考えられます。
特に現状は原油価格も値下がりし、その効果は徐々にこれから現れてくるのが目に見えていますから、建設時期としては今後の住宅ローン減税もあわせて悪い時期ではないと考えます。