食品問題と建築 | 埼玉県の注文住宅 新築 リフォームなら「原価で建てる自然素材の家」 「外断熱の家」 (有)埼玉建築職人会

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昨年辺りから中国の食品の問題が大きく取り立たされるようになりましたが、
私はこの食品問題のニュースを見ては・・・


建築業界となにか似ている部分があると感じています。
一見、この食品と建築というのは似ても似つかないように思えますが、現実的に良い食品を市場で販売して一定の評価を得るという部分は、良い建物を建ててお客様を満足させるのと同じこと。


つまり良い食品というのは『美味しい』と表し、良い建築というのは『快適』であると表現しますね。
そして互いに共通している必要最低限守らなければならない絶対的な製造者責任は健康を害さないことです。もっと言えば皆さんが健康を望んでいますから、どうせ何かを食べるなら味も良いに越したことはありませんが、それ以前に体に良いものを望んでおられると思います。


しかし今回のように大きな企業であっても管理能力を疑われるような事件が起こり、ブランドやパッケージなどから受ける好印象なイメージによる衝動的な選び方には問題があるということを、私たちはあらためて認識しなければならないのではないかと感じました。
この問題が起こってからこれら大企業の危機管理意識が鮮明に浮き彫りになりましたが、結果的には商品の製造からパッケージまでの管理が適切に行われていなかったということ。


現段階では製造からパッケージの過程ではなく、パッケージ後から販売店への配送までの過程で毒物が混入された可能性も否定できませんが、いずれにしても危機管理意識が薄かったことが最大の問題であり、製造から配送という本来は責任を持って企業が販売する前の段階を管理してしかるべきなのですが、悪い言い方をすればローコストで表向きをきれいに取り繕って結果的に中身は最悪だったというパターン。


建築業界でもここ数年は様々な偽装事件が相次ぎ、発注者側からすれば一体どこに頼めばきちんとやってくれるのか分からないというのが現状です。
しかしこれら『食品業界の偽装や毒物問題』と『建築業界の偽装問題』には意外な共通点がありました。
それはいずれも問題となっている企業は大企業であるということ。
本来であれば消費者が物を購入する場合、その販売会社名を見て有名な大企業であればこの会社だったら変なことはしないだろう・・・あるいはもし万が一のことがあっても責任とってくれるだろう・・・。というように思って購入すると思います。
でも果たしてこれだけ色々な問題があり、実際に被害に合われた方の状態をみると、責任を取ってもらってもそれらの苦痛にはまったくもって見合うものではないということです。


ここでよく考えていただきたいのは、大手も個人もつくるのは人間だということ。
そうです食品も建築もつくる作業はすべて人間が手作業で行ってるのです。
私は建築業界に入って18年目になりますが、この間で良い家を建てるために必要な条件というのは一切変わっておりません。
良い家を建てるのに必要なものは単純です。それは『設計・施工・管理』という3部門がきちんと行われること。ただそれだけのことですが、これが非常に難しいのです。なぜ難しくなるかというと規模が大きくなるとその難しさは加速度的に難易度を増してくるからです。


規模が大きくなれば言い方は悪くなってしまいますが、腕の良い素晴らしい職人もいればそうでない職人もいる。そしてそれを管理監督する現場監督においても現場をまとめ、職人をきちんと管理監督できる一流の現場監督もいればそうでない現場監督もいます。
実際に数字で表せないのが残念ですが、私が思うには人数が多ければ多いほど良い人材のパーセンテージは低くなる傾向にあると思います。
つまり{腕の良い職人÷全ての職人}×100%=○○率とした場合、この率が低下するということ。


人数が多ければそれだけ管理能力というのは当然必要になりますが、実際に業界の中でよく見る仕組みというのは、職人の人数が多ければ互いに競わせて単価を下落させ、尚且つ会社の利益を追求し監督の担当現場件数が多くなる。つまり規模が大きくなればなるほどその管理能力が問われるにも関わらず、実際には運用管理能力が低下している傾向にあると私は考えます。


特に今回の食品の毒物混入の問題は、製造元が中国というだけに心配です。
一度でも中国に行って滞在された方は中国がどのような地なのかご存知だと思いますが、中国というのは日本とはまさしく別世界で品質管理なんていうレベルではありません。
ものすごい格差社会で多くの人は毎月3万円ほどの給料で一ヶ月を生活しているのです。
果たしてあの圧倒的なブランド力をもつ生協が、中国の食品会社に製造を丸投げして生協では管理をしていなかったのでしょうか。


今、中国は時代の転換期であり、ものすごいスピードで発展しております。
現時点でも世界に大きな影響力をもつ中国。
そして今後は今回のような品質問題を解消しながら、さらにその力を伸ばしていくことを全世界的が注目しています。そろそろ中国経済のバブルも崩壊するなんていう説もありますが、なんとか中国国民全体の意識レベルを高めて世界経済を引っ張っていくことを期待したいところです。