金融安定報告書、本当は足りない引当金と赤字企業 | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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 <韓国銀行は10月31日、国会に金融安定報告書を提出して金融の実情を報告しました。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1382979643/192-193
192 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2013/10/31(木) 14:03:09.37 ID:uBIkuHQG
[金融安定報告書] 今年、銀行の固定以下与信への貸倒引当金、例年より少ない 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/10/31/2013103101557.html

 今年に入って国内銀行が、固定以下与信に対する貸し倒れ引当金を例年より少なく積んでいることが分かった。


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▲国内銀行の貸倒引当金積み立て比率推移/提供=韓国銀行

 韓国銀行が31日国会に提出した金融安定報告書によれば、国内銀行の貸倒引当金積み立て比率(貸倒引当金積み立て額を固定以下与信で割って計算)は昨年末の158.3%から、今年6月末現在114.8%へ6ヶ月で43.5%ポイント下落した。

 韓銀は“銀行が純利益急減を防ぐために、不良債権額が昨年に比べて4兆ウォン近く増えたのに、昨年と同じ水準(2兆4000億ウォン)の貸倒償却費だけを費用処理した"と説明した。

 報告書によれば今年第2四半期に国内銀行が、第1四半期(149%)や世界金融危機後の平均水準(130%)で固定以下与信に対する貸倒引当金を積んだ場合は4兆9000億ウォンに達し、3000億ウォンの当期純損失を記録することになったと推定した。


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▲銀行の大企業貸出に占める非優良等級貸出比率/提供=韓国銀行

 韓銀は下半期に大企業構造調整が加速化すれば不良与信が増加し、銀行収益性がさらに悪化するだろうと指摘した。報告書によれば、銀行の大企業非優良等級貸し出し比率は2008年3月の8.0%から、今年6月末16.6%へ5年間に2倍以上急増した。


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▲銀行貸倒償却前当期純利益/提供=韓国銀行

 一方、今年上半期の国内銀行の貸倒償却前当期純利益は2兆5000億ウォンで、世界金融危機当時(3兆ウォン台)よりも少なかった。今年上半期当期純利益は2兆7000億ウォンで、昨年上半期(4兆2000億ウォン)に比べ35.7%減った。銀行の代表的な収益性指標である総資産純利益率(ROA)は0.43%で、昨年上半期より0.24%ポイント減少した。持続可能な収益創出力を現わす構造的利益率も0.29%ポイント減った1.06%に終わった。

 韓銀は、"当期純利益減少は家計所得や企業実績悪化による貸倒費用積み立て増加よりも、利子利益の減少に主に起因したと判断される"として、"純利子マージンが減少してリスク管理強化によって貸し出し増加傾向が鈍化し、収益性低下が避けられない状況"と分析した。

 市場金利下落も、銀行収益性悪化に影響を及ぼした。韓銀によれば市場金利が1%ポイント下落する場合、利子利益が年間1兆6000億ウォン減少すると計算された。

 韓銀は"低金利基調が持続する場合、銀行収益性が短期間に改善されることは難しい"として、"銀行の低原価性預金を短期間に大きく増やすことは難しいだけでなく、銀行がこれまで商品および地域多角化が粗雑であり、利子利益依存度を縮小したり海外利益比率を高めることも難しい状況"と指摘した。

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 <報告書は銀行の収益性悪化を指摘するとともに、短期的な解決が難しいことの説明に終始していて、貸倒引当金比率の低下を問題視していないように感じられます。

(☆) <貸倒引当金って、ナニ?

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 <たくさんの会社やいろいろな人にお金を貸していると、中には返してもらえないときがある。そのときに損害として計算するのではなく、これだけ貸していると、このぐらい帰ってこないと計算して、その分をあらかじめ損害として計算しておくんだ。

(☆) <潰れる会社が増えたら、もっと返してもらえなくなるよね。

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 <そのとおり。だから景気が悪くなってきたら、増やしておいたほうがいい。ただし、あまり増やしすぎると計算上は貸しているお金(資産)が減ることになるから、経営上の数値は悪化してしまう。だから今年第2四半期は貸倒引当金をあまり積まないで、利益が出るようにしたんだ。実際に韓国銀行が計算したら、今までどおりに積んでいたら3000億ウォンの損失が出る計算になったというわけ。

(☆) <ウソとかゴマカシじゃないの!?

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 <貸倒引当金の損失は、実際に貸したお金が消えてなくなっているわけじゃないから、そこまでのことではない。ただし、不況が長引いている現状で、貸し倒れリスクの計算を甘くしていることは良くないね。将来発生するリスクを軽く見ているってことだからね。

(☆) <ちゃんと返してもらえればいいんだよね?

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 <そう、どんなに不景気で倒産企業が相次いでも回収できればどうということはない。そんなことがあるはずないけどね。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1382979643/182
182 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2013/10/31(木) 13:01:53.25 ID:uBIkuHQG
[金融安定報告書]借金200%を越える大企業のうち、55%が赤字 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/10/31/2013103101174.html
http://image.chosun.com/sitedata/image/201310/31/2013103101089_0.jpg
企業財務健全性が全般的に悪化
設備投資も不振、競争力低下を警告

 負債比率(自己資本に対する借金の比率)が200%以上ある大企業のうち、その半数以上が赤字を出していることが明らかになった。

 韓国銀行が31日発表した金融安定報告書によれば、負債比率が200%以上の借金過多大企業の55%が、今年上半期に純損失を記録した。不況が長期化したことで、財務構造が劣悪な企業の困難がさらに重くなっていると見られる。

 特に借金が200%以上ある企業の大部分は、残存満期1年未満の短期性借入金の比率が非常に高かった。借入金のうち半分以上の満期が1年以内に到来する企業が65%あった。また、これら企業の流動性比率(流動負債に対し流動資産が占める比率)は88%で、大企業全平均の139%に比べ大幅に低かった。短期金融資産を含む有事の際に使用できる現金性資産規模も短期性借入金の32%にとどまり、満期時に借入金を返済する余力が不足した状況だ。

 企業の財務健全性が全般的に悪化しているという分析も出てきた。負債比率が200%を越える大企業の比率は、昨年末の17.3%から今年6月末18.8%に増加し、中小企業では9.4%から11.3%に増えた。総資産に借入金が占める借入金依存度も、大企業と中小企業の両方で上昇した。大企業は昨年末の23.4%から今年6月末24.3%に、中小企業は24.2%から24.7%に、それぞれ0.9%ポイントと0.5%ポイント上昇した。

 韓銀はまた、企業の設備投資が振るわないことが原因になり、企業競争力が低下することになると警告した。報告書によれば、2011年以降国内投資の減少が続き、経済規模(GDP)に投資が占める比率も2009年上半期の27%から、今年24%に下落した。企業規模別では、中小企業の設備投資がさらに振るわなかった。昨年大企業の設備投資は前年比0.2%減少だったが、中小企業は6.4%減った。反面企業の海外直接投資は2005年以後着実に増加している。

 韓銀は"景気回復が遅れているため企業が設備投資を躊躇しているが、このような状況が続けば企業競争力が低下することになり、雇用状況にも否定的"と話した。

(☆) <負債比率(自己資本に対する借金の比率)?

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 <経済ブログじゃなくて経営や経理になってきている気がするけど、簡単に言えば、自分で用意したお金(自己資本)と借りてきたお金の関係だね。

(☆) <2倍もあったら返せないよ!

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 <待って待って。借金っていっても、企業の場合はそれで生産設備を買って利益を出していくのだから、材料を買って、製品を作って、売って儲けてというのがちゃんと回っていれば問題にならない。そこから借金を返していけば良いのだからね。

(☆) <じゃあ、何が問題なの?

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 <まず、返済まで1年未満の短期借り入れが多いこと。生産設備を買う場合の借金は、使う期間も長いし金額も大きいから、返済までの期間はどうしても長くなりがちだ。なのに借金の半分以上を1年以内に返さなくちゃいけないということは、儲けが少ないために、不足する運転資金を借りている傾向が強いってこと。借金過多企業の55%が純損失を出していて、現金性資産規模が小さいということは、手持ちの現金が少ないことを意味すると言っていい。

(☆) <ヤバイ?

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 <ヤバイ。前から言っているけれど、借金でも何でもお金を使えば経済は成長する。この意味では、借金が増えることは決してマイナスではない。ただし消費者が製品を買ってくれない。つまり製品を作っても売れないときにまで設備投資はしない。設備投資をしないのに借金が増えているのはマイナスだね。

(☆) <大変だね。

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 <借りられるうちはいいよ。借りられなくなって、債券を個人に売り捌くようになったら東洋の二の舞だ。


金融安定報告書の内容は韓国の経済・金融の広範囲にわたるので、今後数回かけてエントリーしていきます。用語の説明では、ちょっと違うというツッコミもあるとは思いますが、本筋から外れかねませんので、だいたいそんなものでいいかなという水準にしています。厳密にやろうとすると、ワタクシの蟹味噌がフットーしかねないという理由もありますが。


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