「東洋英和女学院⑴ 洗練された都心の附属」第五章 プロテスタント附属編② | 幼児受験プランナー 島村美輝のブログ

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国公立や私立の有名幼稚園や小学校に合格するためには幼児教室選びがきわめて重要です。受験界の裏も表も知り尽くし、有名幼稚園や小学校に豊富な人脈を持つ東京・麹町の「慶進会」塾長島村美輝が、合格するためのノウハウをお話します。

連載 幼稚園・小学校受験合格バイブル


「東洋英和女学院⑴」 第五章 プロテスタント附属編②


『洗練された都心の附属』



  濃い学歴度 ★★★★☆         

 保護者属性度 ★★★★☆(3保) 
東京の幼稚園・小学校に合格できる幼児教室「慶進会」   ★★★☆☆ (小)

 

大学受験度 ★★★☆☆


 カナダ・メソジスト教会(現在のカナダ合同教会)から派遣された宣教師ミス・カートメルにより明治17年、麻布鳥居坂に設立された東洋英和女学校に歴史ははじまります。明治二十一年(1884年)幼稚科(小学部前身)創立大正三年(1914年)  附属幼稚園設立


 東洋英幼稚園は二年保育受験で最も早い時期に考査が行われるため受験者が多く、なかなか合格しにくい幼稚園でした…と過去形なのは平成27年度から3年保育幼稚園となったからです。受験日程も他の幼稚園の時期に近くなり、競争率も他の園と横並びになりました。


 卒園生の親を極端に優先することもありませんし、リベラルな雰囲気は初めて私立を希望する親に親しみやすいものですから、宗教校アレルギーを持つ父親にも馴染みやすいでしょう。


 ただ、都会的で自由に者が言える校風の為、カソリック附属の生徒をミッションの代表的な姿と思う方には、イメージが掴みにくいかもしれません。


園自体が自由保育の典型的な場ですので、カソリック的な清楚できちんとした、躾の行き届いた姿の子供というより、癖のついていない伸び伸びとした、他者と自由に交流できる子供が好みです。二年間の宗教教育で色に染める為、あえて色が付いていない子供を選んでいるとも言えるでしょう。出身者は英和を溺愛している方が多く、再び保護者として通う事を望みます。

 東洋英和小学校の受験では、大人に対して堂々と物言える子を好み、両親の発言できる時間が無くなってしまい教師が恐してしまう面接の例も多々あり、子供重視の傾向があります。柔軟で発想力のある頭の柔らかい子供で、ぺーパーで確実に得点できる子供が選ばれるのが特徴です。


平成24年度の受験から11月1日に行われていた考査が、2日に変更されました。定番の考査日が変更されるのは事情があるわけで、近年の辞退者の増加と不景気による受験者数減少を懸念しての事と想像できます。また、他のプロテスタント附属と同様に、日曜日は礼拝日とるために考査が行われない事は覚えておいてください。 
 

二十二年度の受験から補欠が5番までしか発表されていませんが、意外に辞退者が多いので合格発表後数日経ってから校長直々に不合格者に繰り上げ合格の知らせが入ります。最終的には二月末までに二十名以上の繰上げ合格者が出る事がありますが、ここ数年はほとんどの有名校で辞退者が多く出ますから、英和だけが特別では無く、子供の能力や魅力を優先にした選抜だからこその事として評価すべきでしょう。 

 

東洋英和女学院(2)「六本木の聖地」 に続く。