今日は”ステントグラフト内挿術”の手術に入りました。
あまり聞き慣れないので、どんな手術?と
思われるかもしれません。
また例によって用語を分けてみましょう。
・ステント(stent)
人体の血管などの狭い部位を内部から広げる管状の医療機器
構造は網目状の筒のようになっている。
・グラフト(graft)
移植する、接合する
となるので、ステントグラフとは、
「管状の医療機器を血管などの狭い部分に移植する」と考えてください。
この手術が適応となるのは血管に「瘤」ができたとき。
瘤とは血管のふくらみのことです。
これを放置しておくと、最終的には破裂して
大量出血・・・なんてこともあり得ます。
そうなるのを防止するため、ステントを入れるのです。
本日の患者さんは腹部に動脈瘤ができたため、
手術となりました。
この動脈瘤が腎動脈(腎臓にいく動脈)にかかっていれば
外科的に手術をする(おなかを開いて動脈瘤を取り除く)
ことになるのですが、幸い腎動脈にかかっていなかったので
この手術の適応でした。
足の付け根からワイヤーを通し、バルーンが内蔵された
ステント入りの管を、動脈瘤のところまで動かしていきます。
そうしてバルーンを膨らませるとステントが血管に張り付きます。
それで血液の漏れがなければOK!手術は終了となります。
足の付け根しか切開しないので、おなかをあけるより
患者さんの負担はとても少ないです。
人工心肺なども使わないのでとても経済的。
簡単そうに見えるけど、造影された画面を見ながらやるので、
器用な人でないとちょっとキツイかも。
う~ん、いろいろな術式があるので先生方は大変だ。
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