リーダーにおける真の勇気、厳しさとは? | 人と組織がうまくいくブログ

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部下と言葉が通じない・・チームになっていない・・
信頼で結びつき、社員が自走するあなたらしいリーダーシップに気付くヒントをお伝えするブログ

燃える集団を作る専門家 川添香です。

 

「将者智、信、仁、勇、厳也」

 

「将とは、智、信、仁、勇、厳なり」と読みます。

 

1つ1つ見ていくと、

智・・・知恵、知性、洞察力
信・・・信用する、信頼される人である
仁・・・慈しむ、愛する心、思いやり
勇・・・勇気、決断力
厳・・・自分に厳しい、規律正しい、信賞必罰

となります。

 

すべてにおいてバランスがいいに越したことはないのですが、そこは人間。

何かが得意で何かが不得意ということはよくあることです。

 

これを現代のリーダーシップにおいてみると、

関係性重視型、任務重視型、というように分けられるかと思います。

関係性重視型とは、人との人の関わりやチーム力を高める能力が高いリーダー、

任務重視型とは、目標達成に重きを置きタスク実行能力が高いリーダー、です。

 

エグゼクティブ・コーチングで依頼が多いのは、それぞれの不得意分野を伸ばしたいというものです。

それぞれのやり方で行き詰りが出てきたという場合に依頼されるケースがほとんどです。

 

関係の良いチーム作りはできているが、結果が出にくい。

最初は結果は出るのだが、人間関係がぎすぎすし始め、結局行き詰る。などなど。

 

私はエグゼクティブ・コーチングに入る前には、360度フィードバックをさせていただいています。

 

それは、クライアントの周囲にいらっしゃる方が、クライアント本人をどう見ているか、

本人の認識とのギャップを測り、コーチングの目的を定めるためです。

 

以前は、部下や上司、同僚の方に直接インタビューをしていましたが、

今は、ザ・リーダーシップ・サークル(TLC)というアセスメントシステムを使っています。

 

このTLCによる望ましいリーダーシップの要素が、「智、信、仁、勇、厳」に相当するなあと感じているわけです。

 

TLCによる望ましいリーダーシップの要素は、次の通り。

大分類は5つに分かれ、さらに細かくその下にいくつかに分類されます。

 

他者との関わり…思いやりのあるつながり、チームプレイ推進、協働、メンタリングと育成、対人知性

自己認識…無私、ワークライフバランス、落ち着き、自ら学ぶ、

本質…一貫性、勇気ある本質

全体認識…社会・世界への配慮、持続可能な生産性、システム思考

目標達成…戦略思考、目的とビジョン、結果を出す、決断力

 

これらの項目について、すべてがぴったりはまるというわけではないですが、

「智、信、仁、勇、厳」は網羅されている感じはしませんか?

 

リーダーシップは、もともと備わっているもので開発することは難しいとされていた時代もあったのですが、

今では、リーダーシップは誰もが持っているもの、開発されるべきものとしてとらえられています。

 

360度フィードバックは、時には痛いものです。

自分自身との評価とかなりのギャップを呈することもあります。

 

自分の弱点を受け入れることはとても勇気がいることです。

特に成功体験を多く持っているリーダーには大変なことですね。

 

しかし、得意だから、不得意だからで終わらせるのではなく、

客観的な視点からのフィードバックを受け入れ、自覚をもって自己の可能性を伸ばすことが

リーダーにおける真の勇気、厳しさなのではないかなと思うところです。

 

「智、信、仁、勇、厳」

あなたも今日はご自身のリーダーシップについて考えてみませんか?

 

それでは、今日も良い一日を!

 

※TLC(ザ・リーダーシップ・サークル)についてはこちらをご覧ください。

http://kao-space.com/c-manager/#TLC