暗い新年~スリランカの停戦破棄 | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

暗い新年~スリランカの停戦破棄

 新年あけましておめでとうございます。今年もこのブログをどうかよろしくお願いします。年末年始は家族でオーストラリアに行ってました。その後シンガポールに寄って、今日コロンボに戻ったのです。

 この休暇中、スリランカ情勢がますます泥沼化していくような出来事がありました。まず一月二日、コロンボ市内で政府軍のバスを狙った爆弾攻撃 があり、巻き添えの市民も含めて5人が亡くなり、20人以上も負傷者が出たようです。爆弾が爆発したのは、僕のアパートのすぐそばで、毎日通勤時に必ず通っている場所でした。

 同じ日にスリランカ政府は、2002年から続いていたLTTEとの停戦合意を破棄することを決定。ここ数年は停戦とは名ばかりで、北部を中心に時おり激しい戦闘が起きていましたので、こうなるのは時間の問題だったのかもしれません。では、この停戦破棄は、何を意味するのでしょうか。普通に考えれば、停戦が終わるのですから、内戦がさらに本格的に再開するということでしょう。一月二日の停戦破棄は、それをスリランカ政府が内外に知らしめたという点で、象徴的な意味合いがあるような気がします。余程のことがない限り、スリランカ情勢の悪化は避けられないでしょう。この国にとって、2008年は暗い暗い幕開けとなりました。