野茂が教えてくれたモノ | ワシントン通信 3.0~地方公務員から転身した国際公務員のblog

野茂が教えてくれたモノ

 僕がスリランカに行っている間に、野茂日米通算200勝を達成したようですね。去年のイチローの年間最多安打記録の時もそうでしたが、せっかくアメリカに住んでいながら、こういう大事なときはいつも出張中。その歴史的場面をテレビで見ることさえもできませんでした。今回も野茂の偉業を知ったのは、スリランカからアクセスしたこの人のブログ によってでした。

 野茂は、メジャーで活躍する日本人選手の中でも、僕にとって特別な存在です。今でも一番好きなメジャー・リーガーとさえ言えるでしょう。僕が世銀で働くためにワシントンにやって来たのは、1994年の9月でした。その年、メジャー・リーグはストライキ中。1995年に再開したシーズンで、文字通りトルネードのような大旋風を巻き起こしたのが野茂でした。

 あの頃の僕は、慣れないアメリカ生活、通じない英語、難しい仕事の三重苦でストレスフルな毎日を過ごしていたのです。それを救ってくれたのが、メジャーにやって来たばかりの野茂でした。実力だけが頼りの厳しい世界で投げ続ける日本人投手の姿を見るたびに、何度も励まされ勇気をもらいました。あの年、野茂がアメリカに渡っていなければ、僕は尻尾を巻いて日本に逃げ帰っていたかもしれません。野茂が教えてくれた多くのモノがあったから、今の自分があるのです。野茂が教えてくれたモノとは....。

・パイオニアたれ。
・レベルの高い他流試合の場に身を置き、自分を磨け。
・外野の批判は実力で黙らせろ。
・ただ本分に向かって猛進せよ。

・勝って驕らず、負けて腐らず。
・自己流を貫け。
・前を見続けろ。

 さて、1995年当時に買った野茂のTシャツやスウェット・シャツを、僕は今でも三枚持っています。ドジャース時代の背番号16番のヤツです。10年も着込んでいますので、今では色も褪せて、ところどころ擦り切れてもいます。たとえ、長い年月でTシャツが色褪せたとしても、野茂のパイオニアとしての功績は、永遠に色褪せることはないでしょう