君去りし後 | たまらなく孤独で、熱い街

君去りし後

  土曜の夜の羽田上空

  身軽に飛び立つあなたに似合いね

  君なら一人でやって行けるさなんて

  勝手に決めてズルいじゃない

 

 

もう30年以上前になるかな。

当時付き合っていた彼女が

一本のカセットテープを貸してくれた。

高橋真梨子みたいな雰囲気の声で歌ってたが、

上の曲の一部は長期記憶に収納されたらしく

歌詞の一部とメロディも思い出せる。

しかしながら、検索しても出てこないんだよね。

忘れられた歌なんだろう、悲しいことに。

 

 

  好もしからざる女だった君の

  監禁された歌を聴いていると

  酒さえもいらないと思ったものさ

  もういちど君が僕の退屈さを

  盗んでくれるなら

  すべての女と縁を切ってもいい

  そうさ君がいた頃の

  この部屋の扉は

  いつだって夜に向かって開かれて

  マネキンさえ踊る

  陽気なブルースを歌ってたよ

  君が去った後は

  君が去った後は

  君が去った後は

  てんではっぴいになれないんだよ

 

 

岡本おさみ作詞の『君去りし後』だが、長い間彼がひねり出した創作だと思っていた。

ところが数日前にこの歌を聴きたくなったが、タイトルを失念し『好もしからざる女』で検索したら

ひょんなことから、とあるブログを開いてしまう。

このブログによると、どん底の状態にあった岡本おさみが新宿のライブハウスで出会った無名の女性シンガーを歌った詞らしい。

このことは、岡本おさみの『旅に唄あり』に書かれているようだが、ちょうど復刻新版を買っていたんだった。

でもまだ、読むのが怖い。

 

 

何が言いたいかというと、

巻頭の詞は、

もしかしたら岡本おさみが出会ったシンガーの歌じゃなかろうか、

ということ。