『黄色い雨』 フリオ・リャマサーレス
黄色い雨
訳者・後書:木村 榮一 (河出文庫) 初版:2017年2月20日 (2005年9月にソニー・マガジンズから刊行) |
「黄色い雨」
「遮断機のない踏切」
「不滅の小説」
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1988年の作。
とある山奥の村。
住民は見切りをつけて一家族ごとに村を離れ、とうとう彼一人が残される。
そんな彼の上にも時間は流れ、秋になると無情の黄色い雨が村のあらゆるものを埋め尽くす。
彼に残されているのは「死」だけなのに、これは緩慢な自殺なのか、ささやかな抵抗なのか・・・。
切ないが美しささえ感じてしまう一篇でした。