『ショートショート・マルシェ』 田丸 雅智
ショートショート・マルシェ
解説:大森 望 (光文社文庫) 初版:2015年7月20日 |
「ネコの芽」「キープ」「カフェの素」「踊茸」「羊涎琥」「差し歯」「捜索料理」「男をつかむ」「キャベツ」「鯛の鯛」「皮使い」「MEN」「お腹のビール」「ケイ紀」「二枚目の」「チョコレート・レイディ」「信号木」「日の出」
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作者が星新一の孫弟子というのは措いとくとしても、『あやしい遊園地』が大外れだった江坂遊の弟子というのが気になったが、これも外れかなあ。
もしかして、書く上での制約や縛りがあったのかもしれないが、それにしても脱力感が半端ない。
日常に異物を投入してシェイクしたようなのばかり。
それが意外な効果を生み出せていればいいのだが・・・。
例えば「ケイ紀」や「信号木」はそれが当たり前の世界なのだから、無知な登場人物が知らなかったと驚かれてもアホかとしか言いようがない。
そこからどう話を広げて行くかが腕の見せどころじゃないのかな。