『月は無慈悲な夜の女王』 ロバート・A・ハインライン
月は無慈悲な夜の女王
訳者:矢野 徹 解説:牧 眞司 (ハヤカワ文庫SF) 初版:2010年3月15日 (1976年10月に早川書房より刊行) |
1966年の作。
中学生の頃、無謀にも『異星の客』に挑戦して半分くらいで撃沈したという苦い経験があるので、それ以来どうもハインラインには苦手意識が。
元々は犯罪者の島流しに使われいた月世界は、今でも植民地扱いで地球に搾取されるばかり。
地球と対等になるために革命を志す。
仲間に自我を持った計算機が出てくるが、これってAIだよね。
コンピュータも一般化されてない当時にAIを登場させ活躍させるとは。
前半は革命を成功させるためのディスカッションばかりで、読みにくくはないが冗長。
実際に動き出してからは俄然面白くなった。
ある意味理想的な革命でタカ派のイメージが強い作者にしてはおとなしいと思われたが、あくまでもエンタメ優先で書かれたのかな。