『強救戦艦メデューシン』(上・下) 小川 一水
強救戦艦メデューシン〈上〉
(ソノラマ文庫) 初版:2002年12月30日 |
強救戦艦メデューシン〈下〉
著者:小川 一水 (ソノラマ文庫) 初版:2003年4月30日 |
作者がよく書いていたプロフェッショナルもの。
大型の医療航空機で戦場を駆け巡る看護婦たち。
当然ながらそこはハードで、淡いロマンなどはない。
10年前の作品だから死と直面する状況であってもなんだかライト。
陰々滅々に陥らないのは救いだが。
プロローグで書かれた「熱死」の理由やら、負け戦と知りつつも戦線を広げようとするフレナーダの狙いなどはやや首を捻ってしまうが、この本も含めた初期作の延長上に今の作品があると思えば、ある種の感慨深さを感じます。