『エッジ』(上・下) 鈴木 光司 | たまらなく孤独で、熱い街

『エッジ』(上・下) 鈴木 光司

エッジ 上 (角川ホラー文庫)

エッジ 上
著者:鈴木 光司

(角川ホラー文庫)

初版:2012年1月25日

(2008年12月に角川書店より刊行)

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エッジ 下 (角川ホラー文庫) エッジ 下
著者:鈴木 光司

解説:竹内 薫

(角川ホラー文庫)

初版:2012年1月25日

(2008年12月に角川書店より刊行)

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最近は本を購入してもすぐ読むことはなく、最低でも三月くらいは寝かせてしまうのだが、これは書店で帯を読んだ時に「おお」と思い即購入即読書(それでも10日ほど寝かせたが)。

 

プロローグから大きくでましたね。

人が消える。

スパコンが円周率に違う値をはじき出す。

さらに星が消える。

 

人が理由なく消えて行くという話は好みなんだよね。

山野浩一の「Tと失踪者たち」(まだ再読してない)とか小松左京の「お召し」とか。

むかーし石ノ森章太郎の短篇で、幼児から消失が始まり年齢が上がって最後に残ったのは雪深い一軒家に住む老夫婦。

老人が言う「時間が食われているんじゃよ」とともに老夫婦も消える。

しびれたねー。

たしか『7P』とかいう奇想天外コミックスだったかに載ってたと思ったが、この本も消えてしまった・・・。

 

小さな事件が次第にスケールアップしていくというのはハードボイルドなどで常套手段だが、ミステリと思って読んでいたらラストでいきなり(とってつけたような)SFになった印象。

女性主人公の父親の失踪の顛末もなんだかな。

 

【以下ネタバレ注意です】

 

よくわからないけど、相転移って宇宙の彼方からやってくるものなのかな。

誰も気付かないうちにいきなり起きてしまうような気もするが。