『百億の昼と千億の夜』 光瀬 龍
百億の昼と千億の夜
(ハヤカワ文庫JA) 初版:2010年4月15日 (1967年に早川書房より刊行) |
日本SFのトップスリーには必ずランクインする、まさにオールタイムベスト級の作品。
萩尾望都のマンガ版はそれこそ何度も何度も読み返したものです。
かなり以前に本家にトライしたこともありますが、序章あたりで跳ね返されました。
今回は新装版がでたということで、遅ればせながら再トライ。
序章と次の章を乗り切ればあとは大丈夫ですね。
しかし、頭の中は萩尾望都のマンガのシーンばかり浮かんでしまった。
スケールの大きさ、キャラクターの特異さは他の作品の追随を許しませんが、なんというか昭和のSFだなという印象。
それに光瀬SFによく見られる興ざめに近い「種明かし」。
謎は謎のままの方が良かった気もしますが。
こうして本家を読んでみると、萩尾望都のマンガは原作を充分に咀嚼して消化してるな、さすがです。