『レダⅠ』 栗本 薫 | たまらなく孤独で、熱い街

『レダⅠ』 栗本 薫

レダ1 (ハヤカワ文庫JA)

レダ1
栗本 薫

(ハヤカワ文庫JA)

初版:1988年6月15日

(1983年4月に早川書房より刊行)
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読んだのは旧版の文庫本ですが、画像がないのでこちらで登録しました。

翻訳文に慣れちゃったら、今度は日本作家の本が読みにくく感じてしまう。

飲み会があったにしてもページが進みませんな。

 

争いや悲しみを排除し、性でさえもコントロールされた、完璧なユートピアのファーイースト30。

15歳でまだ無垢で中性な少年・イヴが出会ったのは、シティの人間とは似ても似つかぬ紊乱者(ディソーダー)レダ。

彼女もまた中性的な肢体。

 

作者は、いかにも昔の少女マンガに出てきそうな、こういう中性的なキャラが好みだったのかね。

そういえば、あの名探偵も中性的ではある。

イヴがレダに惹かれていくのは話しの展開として仕方ないと思うが、少女マンガ的キャラに少女マンガ的なやりとり。

それにレダへのうんざりするほどの賛歌。

 

少年の性の目覚めと成長物語、さらに言うなら「みにくいアヒルの子」も加えて進んでいくんだろうな。

美人なのにブスと思っているとか、非凡なのに平凡以下と思っている(たいていは)主人公がでてくると、こいつは「みにくいアヒルの子」かよと思ってしまうのです。