『狂風世界』 J・G・バラード
狂風世界
訳:宇野 利泰 (創元推理文庫SF) 初版:1970年9月11日 |
バラードは昔創元から出てた短編集5冊と長編4冊を揃えて、短編集は一応全部読んだが長編は『結晶世界』で途中挫折してそのまま。
Wikiで調べたら、この9冊は1962年から66年にかけての本当に初期のなんだねえ。
これは長編第1作。
まだニュー・ウェーブの影響がないのか少ないのか、真っ当と言われれば真っ当なディザスター・ノベル。
世界中で東から西へ風が吹き荒れる。
毎日徐々に速度を増しながら。
海は荒れ、大地は唸る。
超科学的な遮蔽物とかを造らずに、あくまでも当時の状況に即した対応です。
地下に潜っても海に潜んでも、食料や燃料が尽きればそれまでですから対処にも限界があります。
自然の力の前には人類はいかに無力か。
暴風が収まるのを待つしかないですね。
ん?
なんか風が強くなってきたような・・・。