『銀ちゃんが、ゆく-蒲田行進曲完結篇』 つか こうへい | たまらなく孤独で、熱い街

『銀ちゃんが、ゆく-蒲田行進曲完結篇』 つか こうへい

銀ちゃんが、ゆく―蒲田行進曲完結篇

つか こうへい

(角川文庫)

初版:1988年11月1日

(1987年6月に角川書店より刊行)
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つかこうへいさんが10日に肺がんで亡くなられました。

享年62歳。

最近は新しい本もでないけど、どうしてるのかなとは思ってました・・・。

昔はほとんどエッセイばかり読んで満足してましたが、しばらく離れていたあと、小説ももっと読もうかと思い立って5月に3冊購入したのですが、まさかこんなことになるとは。

 

いきなり銀ちゃんの葬儀から始まります。

しかし会葬者は付き人兼運転手のマコトと、友人の橘のみ。

これは銀ちゃんが死んだことを隠そうとする、銀ちゃんの遺言であるのですが、つかさんも遺言では「葬式等はするな墓はいらん遺灰は対馬海峡に撒け」というようなことを書かれたみたいで、すでにこの頃からつかさんは自分の時もこうあるべしと思われていたのかもしれません。

 

あれから5年。

京都撮影所では正月公開の超大作『新撰組魔性剣』の撮影が。

沖田総司は小夏。

土方歳三は、今となってはつかさんが乗り移ったかのようにしか思えない銀ちゃん。

ヤスのこと、小夏のこと、子供のルリ子のこと、父のこと、母のこと、妹のこと・・・・。

抱えきれないほどの重荷を背負いながらも、スターはスターであるからこそスターであることを体現している銀ちゃんはかっこええ。

 

宇宙の謎は、解けましたか?