『ぬかるんでから』 佐藤 哲也
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佐藤 哲也 (文春文庫) 初版:2007年8月10日 (2001年5月に文藝春秋より刊行) |
「ぬかるんでから」
「春の訪れ」
「とかげまいり」
「記念樹」
「無聊の猿」
「やもりのかば」
「巨人」
「墓地中の道」
「きりぎりす」
「おしとんぼ」
「祖父帰る」
「つぼ」
「夏の軍隊」
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淡々とした文章の中に異物を放り込んであるのだが。
1編目、聖書から引っ張ってきたような話しを今さら読みたくないなあ。
2編目、私の妻がこんな事言ったら「お前、頭がおかしいんじゃないか」と言うか無言で逃げるね。
そのうちに次第に慣れてきたが、半分拒絶反応を持ちながら読む。
『熱帯』でもそうだったけど、なんか不自然さを感じてしまうのは、私の頭が固いのだな。
当然のことながら読んだ端から忘れた。
『熱帯』のようなのを期待した訳じゃないけど、こちらの方がこの作者の主流なのかね。
『下りの船』や『妻の帝国』も読みたいと思っていたが、しばらくはこの作者から離れていた方が良さそうだな。