『トーマの心臓』 森 博嗣/萩尾 望都
森 博嗣 原作:萩尾 望都 (メディアファクトリー・ダヴィンチブックス) 初版:2009年7月31日 |
森博嗣はS&Mシリーズは読んだが、なんか合わなくなってきてそれ以降は読んでいない。
たくさん書かれた中には「これはミステリファン必読の傑作だ」とか「なんとSFだ」とか騒がれた本もあるようですが食指が動かず。
しかし、萩尾望都が原作とあっては読まずばなるまい。
と言いながらも、実はコミックス版の『トーマの心臓』は昔一度読んだだけで印象も薄い。
薄いと言うよりはほとんど覚えてないんだなこれが。
全寮制の寄宿舎が舞台ということで『飛ぶ教室』(E・ケストナー)をなんとなく思いだした。
しかし日本が舞台というのには違和感ありまくり。
覚えてないと言いつつも少しは頭の片隅に片鱗が残っていたのか、ハラハラすることもなく淡々と読めました。
三人称でなくオスカー視点で書かれているので、かなりサスペンスの度合いが薄まっているのも原因かも。
書き方によってはイヤ~な奴としか思えないオスカーも、極当たり前の少年に思えて読書の妨げにはならなかった。
少ししたら忘れそうなほど、これも印象が薄い。
これくらいしか書きようがないぞ。