『秋期限定栗きんとん事件』(上・下) 米澤 穂信 | たまらなく孤独で、熱い街

『秋期限定栗きんとん事件』(上・下) 米澤 穂信

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉
米澤 穂信

(創元推理文庫)

初版:2009年2月27日 

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秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

秋期限定栗きんとん事件 下
米澤 穂信

(創元推理文庫)

初版:2009年3月13日 

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米澤穂信はいつのまにか人気作家になってしまったのか?

読書メーターでも伊坂や東野には及ばないにしても、すごい読者数です。

そうなると、根がひねくれ者なので読む気が薄れ、もう少し落ち着いてから読もうかとも思いましたが、書店で並んでたので買ってしまい読んでしまいました、とさ。

 

小佐内さんはなんなんだろうね、フィクサーかね。

『扉は閉ざされたまま』(石持浅海)の探偵役の彼女を思い出したぞ。

過去記事を紐解くと碓井優佳さんか。

「賢くて、冷静で、物事に動じなくて、冷たい」

となると、小鳩くんは伏見亮輔・・・でもないな。

どちらかというと、『くらやみの速さはどれくらい』(エリザベス・ムーン)の自閉症者みたいだ。

小佐内さんも小鳩くんも現実離れした超人類ではあるが、米澤穂信の紡ぐ物語にはぴったりかも。

しかし読書メーターのコメントは「小山内」と書く人が多くて笑えた。

小佐内じゃ一発変換してくれないものね。

 

『夏期限定トロピカルパフェ事件』で別れた二人。

それぞれに彼氏や彼女もできたのだが。

小佐内さんの彼氏は新聞部。

いつも同じことの繰り返しのような新聞記事に飽き足らず、なにか名前が残るようなスクープをモノにしたい。

そこへ降って沸いたのが、市内のあちこちで起きている放火事件。

さあ、その顛末は。

そして、小鳩くんと小佐内さんは・・・。

 

ラストの収束過程がいいですね。

ああ、どこかで見たような聞いたような風景(盗作とか模倣という意味ではない)。

頭の中がチリチリとするような感覚。

さすが米澤穂信だわ。

これからも読みます。

まだ、新刊を単行本で買おうとは思わない文庫本読みレベルですが。

次作の題名を予想しますか。

『冬期限定雪見だいふく事件』しかないでしょw