『独白するユニバーサル横メルカトル』 平山 夢明 | たまらなく孤独で、熱い街

『独白するユニバーサル横メルカトル』 平山 夢明

独白するユニバーサル横メルカトル (光文社文庫)

独白するユニバーサル横メルカトル
平山 夢明
(光文社文庫)

初版:2009年1月20日

(2006年8月に光文社より刊行) 

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「C10H14N2(ニコチン)と少年-乞食と老婆」

「Ω(オメガ)と聖餐」

無垢の祈り」

「オペラントの肖像」

「卵男(エッグマン)」

「すまじき熱帯」

「独白するユニバーサル横メルカトル」

「怪物のような顔(フェース)の女と解けた時計のような頭(おつむ)の男」

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てっきりスプラッターエログロホラーかと思って読む気もなかったが、先日書店で見つけて衝動買い。

俺の中にも脈々とスプラッターの血が流れているのかw

ゲロゲロシーンもありますが延々と書かれているわけではないですし、初期の西澤保彦作品にみられた大量殺人や大量の死体がでてくるのに比べたらよほどマシ。

 

先行作品に対するオマージュみたいなのもありますし、「ニコチン」や「空耳」みたいに思わず笑っちゃうのもあります。

『羊たちの沈黙』のレクター風の方が登場するのもありましたが、そういえばマサキの『サイコトパス』や浦沢直樹の『PLUTO』にもでてたなと思い出す。

レクターは他の作家を刺激するほどのキャラなのか。

 

ラストに救いのない話しが多いですが、小説の流れからしてやむを得ないですね。

 

しかし、国産のミステリが読めなくなったな。

しいて読みたいと思うのは米澤穂信くらいだが、根がひねくれ者なので人気がでちゃうと引いちゃうなー。

ならば誰も注目しないような本の中から掘り出し物を見つけたいがそれも難儀ですし、書店で知らぬ作家の知らぬ本を買ってきてもほとんどが外れだろうし。

売れる本には売れるだけの理由があるのだろうが、売れない本にも売れない理由があるのでしょう。

読める本の数は限られているので冒険はしづらいですな。

結局ブログや読書メーターでの他の方の感想が頼りな訳かw