『魔女』 樋口有介 | たまらなく孤独で、熱い街

『魔女』 樋口有介

魔女 (文春文庫) 魔女
樋口 有介
(文春文庫)

初版:2004年4月10日 

Amazonで詳しく見る by G-Tools

 

山口広也は就職浪人中の身。

TV局の報道部に勤めていて、上昇志向ブンブンの姉がいる。

その姉の話しで以前付き合っていた安彦千秋が焼死したことを知る。

しかも、放火殺人の疑いが。

大スクープをモノにしてキャスターになりたい姉の頼みで広也は千秋の友人や家族から話しを聞き、犯人の手掛かりになるような情報を集めるハメになる。

 

ところが聞き込んだ相手により、千秋の印象はガラリと変わってしまう。

どこに千秋の実像があるのか。

千秋探しは、自分探しでもあるのか。

 

状況に流されて生きてきた広也。

彼氏がいるのに広也をセックスフレンドにしている広也の姉の友人・美波。

出世のためにガムシャラな広也の姉・水穂。

そして、マイペースな広也の母。

悪女と言えば言えなくもないような女に囲まれて生きてた広也が、千秋探しの過程で出会った千秋の妹・みかん。

無愛想だが純粋なみかんに広也が惹かれるのは必然?

 

探偵よろしくさまざまな人に会い、おぼろげに千秋の実像が見えてきた広也がだした放火殺人の顛末や如何に。