『なみだ研究所へようこそ!』 鯨統一郎 | たまらなく孤独で、熱い街

『なみだ研究所へようこそ!』 鯨統一郎

なみだ研究所へようこそ!―サイコセラピスト探偵波田煌子 (ノン・ノベル) なみだ研究所へようこそ!
鯨 統一郎
(祥伝社・ノンノベル)
初版:2001年4月10日 
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「アニマル色の涙」
「ニンフォアマニアの涙」
「憑依する男の涙」
「時計恐怖症の涙」
「夢うつつの涙」
「ざぶとん恐怖症の涙」
「拍手する教師の涙」
「捜す男の涙」
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サイコセラピストでいささか頼りない先生が登場というと、『イン・ザ・プール 』(奥田英朗)などの伊良部先生を彷彿させますが、こちらは女性です。
なにしろこの波田煌子という方は伝説のサイコセラピストと言われているが、どうみても頼りない・幼い・行き当たりバッタリ。
と、ここへ研修にきた新米の臨床心理士の松本は思う。
そして、事務全般担当の小野寺さんが凛としてステキ^^
 
話のパターンとしては、波田と松本がクライエントをカウンセリング・・・・セラピング(?)するのだが、松本から見た波田はどうみても素人以下。
ついつい見ていられなくて、知識をひけらかしたり波田を差し置いてクライエントと会ったりするのだが、波田はクライエントのある言葉を手掛かりに神経症の原因にたどり着き、処方する。
まるで安楽椅子探偵のようですな。
神経症の原因は複合していると思うので、カウンセリングしただけで殺人事件の犯人当てみたいに単純に行くかい、と思いつつ読むと、どうも松本は小野寺に惚れてるな^^
さらに、松本の様子もどうもおかしい。
最後になにかあるな、と思ったらありました。
 
まあ、ラストはある程度想像してた範疇でしたが、ハートウォーミングにさせてくれたので、よしとしましょう^^
 
(追記)
新機能の「プレビュー確認」は自分のブログで確認できるので、いいですねえ。
いままでは一旦公開してからでないと、実際の様子がわかりませんでしたから。