『まほろ市の殺人 春』 倉知淳 | たまらなく孤独で、熱い街
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- 一時期、祥伝社が「ドラマティック・ノベレット」として中篇書下ろしをたくさん刊行してました。
- 山田正紀の『日曜日には鼠を殺せ』は読みましたが、他は読んだ覚えがありません。
- いつのまにか刊行が止まってしまったのは、思ったほど売上に結びつかなかった?
- これは真幌市を舞台にした競作(?)で、『春~無節操な死人』が倉知淳、『夏~夏に散る花』が我孫子武丸、『秋~闇雲A子と憂鬱刑事』が麻耶雄嵩、『冬~蜃気楼に手を振る』が有栖川有栖。
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- 浦戸颪という強風が吹く夜、友人たちとカラオケに行き、朝の4時半頃帰宅したカノコ。
- そのカノコの家はマンション7階なのだが、ベランダからカノコの部屋を覗いていた男がいたため、思わずモップで突き落としてしまった。
- ところが、地上にはなんの痕跡もなく、さらにその男はそれ以前に殺され、バラバラの遺体として川に捨てられていた!
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- これを推理するのがカノコの友人でいっしょにカラオケにも行った美波。
- 美波のボーイフレンドの湯浅。
- 美波の弟の渉。
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- まあ、ワンアイデア・ストーリーですね。
- ワンアイデア・ストーリーが悪いとは言わないし、あきれたとも言いませんが・・・・・。
- サプライズもなにもあったものじゃない。
- これじゃあ、まほろ市の他の作品や、倉知淳の猫丸先輩シリーズを読もうかという気分になりませんな。