『神様のパズル』 機本伸司 | たまらなく孤独で、熱い街

『神様のパズル』 機本伸司

神様のパズル (ハルキ文庫) 神様のパズル
機本 伸司
(ハルキ文庫)
初版:2006年5月18日 
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いや~、参りました。
見た目は、学園青春モノ。
実態は、ハードSF!
 
人工授精で生まれた天才少女、穂瑞沙羅華。
4歳で微積分を理解し、9歳で粒子加速器の基礎理論を発表。
16歳で大学4回生。
しかし、天才ゆえの悩み(周りはみんなバカ^^)やイジメもあっただろうね。
今はやや引きこもり。
 
この小説の語り手は綿貫基一。
一浪しての4回生だがダメ学生で、就職はおろか卒業すらも難しい。
その綿貫が何の因果か穂瑞をゼミにつれてくるように請われ、老聴講生からヒントを得て穂瑞にぶつけたのが「宇宙は作れるか?」
 
国家プロジェクトの研究施設“むげん”。
その近所のお百姓の婆さん。
いろいろ巻き込んで(綿貫は巻き込まれて?)いく。
 
宇宙って作れるの?
作れたから、ここに我々がいる?
だったら、人間にも作れるの?
また、16歳の多感で早熟な天才少女にとって「宇宙を作る」とは何を意味するのか?
 
SFファンならば、いやSFファンでなくても読んでみる価値は十分にあると思います。