『地球平面委員会』 浦賀和宏 | たまらなく孤独で、熱い街

『地球平面委員会』 浦賀和宏

地球平面委員会 浦賀 和宏
地球平面委員会
(幻冬舎文庫)
初版:2002年10月25日
 
 
 
 
 
『学園祭の悪魔』で嫌気が差したという割には、また浦賀和宏を読んだりして。
 
大学に入った“僕”は、友人をつくるためにもどこかのサークルに入ろかと、各サークルの勧誘の場をうろうろ。
そのとき、屋上からビラが降ってきた。
上を見ると、チェックのミニスカートにジーンズのジャケットを着た女の子。
彼女は僕を見て、勝ち誇ったように微笑む。
降ってきたビラは「地球平面委員会」の新委員募集のチラシ。
女の子に興味を持ったのか、チラシに興味を持ったのか、“僕”は幼なじみの笠木と説明会の会場へ行ってみるが、委員はわずか3人。
委員長は、ビラをまいた宮里真希。
「地球平面委員会」とは、地球平面思想を広めるものらしい。
“僕”はその女性にチョット惹かれたが、会の内容が胡散臭いので退散する。
しかし、その後委員長からの執拗な勧誘が来る。
何故僕だけに?
しかも、放火や盗難やらの事件が相次ぎ、笠木までもが殺されてしまう。
「地球平面委員会」がそれらに関係しているのか?
 
ラストはいささかビックリ(拍子抜けの感、なきにしもあらず?)ですが、「地球平面委員会」の正体についてはどうなんでしょうね。
たかがそんなことのために、自分の体を餌にしてまで“僕”を勧誘したり、あんな活動をするかいな?とも思うし、反面、小さい頃からドップリ浸っていれば、そんな“思い(=強迫観念?)”にもなるのかな?とも思う。
それとも、これは作者の単なるネタ?思いつき?
 
で、私は考える。
なぜ浦賀和宏を読むのか?
そのひとつが、作者が描く女性が親しみやすいような感じがするから、かな。
松浦純菜しかり、宮里真希しかり。
こういう読み方は邪道でしょうか(^^;
それとも、作者の文体が私にはとっつき易いのかも。
 
もう少し、浦賀和宏を読んでみることにするか。