『落下する緑-永見緋太郎の事件簿』 田中啓文 | たまらなく孤独で、熱い街

『落下する緑-永見緋太郎の事件簿』 田中啓文

落下する緑 永見緋太郎の事件簿 田中 啓文
落下する緑 永見緋太郎の事件簿
(東京創元社)
初版:2005年11月30日
 
 
 
 
「落下する緑」
「揺れる黄色」
「反転する黒」
「遊泳する青」
「挑発する赤」
「虚言するピンク」
「砕けちる褐色」
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田中啓文が書いた、ダジャレもグロもギャグもないミステリ。
殺人もなし。
登場するは、天才的なテナーサックスプレイヤー、永見緋太郎。
造詣が深くないことにも、真贋を見極める目がある。
これも才能か。
 
ジャズが好きな人には堪えられないクスグリがてんこ盛り(?)。
私はジャズを聴かないので、そこらへんは分かりませんが。
ともあれ、こんな田中啓文もいいんじゃない?
 
表題作『落下する緑』は、10数年前に光文社の「鮎川哲也の本格推理』という公募に入選した、田中啓文のデビュー作だそうです。
何年かの時を隔て、東京創元社の『ミステリーズ』に続きを掲載し、書下ろし1篇を加えた連作短編集です。
 
いいんじゃない?
いいともー。