『麦酒(ばくしゅ)の家の冒険』 西澤保彦 | たまらなく孤独で、熱い街

『麦酒(ばくしゅ)の家の冒険』 西澤保彦

麦酒の家の冒険 西澤 保彦
麦酒の家の冒険
(講談社文庫)
初版:2000年6月15日
 
 
 
引き続き、タック・シリーズ。
「九マイルは遠すぎる。まして雨の夜はなおさらだ」
これは、かの有名なハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』 ですね。
このセリフから大学教授がある事件を暴き出すのだったかな?
 
“安楽椅子探偵”の長編版がなければ、自分で書こうという気概は買いますし(登場人物が1人ではさすがに話しが続かないので、4人のディスカッション)、内容もそれなりに面白かったのですが、気になる点がひとつ。
いくらなんでも4人でビールのロング缶を49本は飲めんでしょう。
ひとり当り6リッターですよ。
つまみも無しで。
男2人がビールがなければ生きていけないほどのビール大好き人間だとしてもかなり無理があると思います。
 
男女4人が疲労困憊の末にようやく辿り着いた一軒家。
しかしその家の家財は、1階にベッドがひとつと2階のクローゼットの中に何故かビールがぎっしり詰まった冷蔵庫があるだけ。
他には家具や道具は一切無し。
この不思議な家の謎をビールを飲みながら4人が推理していく。
(以下経過省略)
 
いかに読者を飽きさせずに会話を進めるかがポイントですね。