『ユージニア』 恩田陸 | たまらなく孤独で、熱い街

『ユージニア』 恩田陸

ユージニア ユージニア
恩田 陸
(角川書店)
初版:2005年2月5日


 

恩田陸というと、『劫尽童女』は筒井康隆の「七瀬シリーズ」に遠く及ばなかったし、『月の裏側』はモロに『盗まれた街』だったので、彼女の他の本は今ひとつ読む気にならなかったが、この『ユージニア』はピンとくるものがあって読んでみました。

単純に考えれば、実行犯は彼に間違いないところで、そそのかした(消極的にせよ)人がいればその人が「真犯人」ということか?

しかしながら、「真犯人」に心理的な影響を及ぼした人がいるのやら、もしかして二つの物語が重なり合っているのか、とか色々考えさせてくれます。


全編を流れるモヤモヤ~っとした雰囲気は嫌いではありませんね。