例年、1分31、32秒台の高速決着となり、レースの上がり3ハロンが33秒台は珍しくなく、08年は32秒9だった。平坦の長い直線で、決め手をフルに発揮できる馬でないと好勝負は難しい。


今年は、平坦の決め手勝負を得意とするアグネスタキオン産駒が3頭エントリーしており、中心を担いそう。なかでも中心にはレインボーペガサスを推したい。自身も全4勝が直線が平坦の京都だが、母ギャンブルローズも全6勝の内訳が京都3勝、函館2勝、中京1勝という平坦コースに強い一族。母の父は高速決着に強いデインヒルで、新潟も向くはずだ。


同じタキオン産駒のヒカルアマランサスは母の父がエーピーインディでパワーも兼備したタイプだが、京都で上がり3ハロン33秒台を2度マークしており、平坦の切れ味勝負は得意。3歳牝馬のサトノフローラは2勝がともに新潟。51キロで決め手に磨きがかかる可能性もあり、侮れない。


タニノギムレット産駒も3頭がエントリーしてきた。産駒は09年にスマイルジャックがこのレースを制しており、やはり適性は高い。セイクリッドバレーは母がフジキセキ×ノーザンテーストの配合で、マイル向きのスピードを秘める。【3・2・0・2】のコース実績を素直に信頼したい。同厩舎のスズジュピターは祖母ビーバップが91、92年のこのレース2着馬。当時とは回り、1周距離、直線の長さが違うとはいえ、2走前の内容から条件は最適だ。


アブソリュートはすでに7歳を迎えたが、ブライアンズタイムの系統は高齢でも活躍できるのが特徴。ただ、下降線をたどると再び上昇するまで時間がかかるタイプも多く、2桁着順続きでは強調材料に乏しい。


オペラハウス産駒は2頭。エイシンサクセスは母の父がBT、ガンダーラは母の父がBT産駒ナリタブライアンで似た血統構成となるが、ともにパワータイプ。極端に時計が速いとどうか。


エアラフォンは今年のオークス馬エリンコートを輩出して名を高めたデュランダルの産駒。近親にベストタイアップ(中山金杯連覇、東京新聞杯)などがおり、晩成傾向の強い配合といえる。決め手は十分にあり、ここが試金石の一戦となりそうだ。(血統取材班)


http://www.sanspo.com/keiba/news/110803/kba1108030505010-n1.htm より