いつかこの地上から - 島田清次郎の 『地上』 | 映画探偵室

いつかこの地上から - 島田清次郎の 『地上』

映画探偵室-川口浩+野添ひとみ このブログの読者の中に、島田清次郎の「地上」をお読みになった方はいらっしゃるでしょうか?大正時代、この「地上」によって天才と謳われ、ベストセラー作家となるも、その後「驕りから」これを超える作品を書くこともできず、何度も自殺未遂を繰り返し、最後は栄養失調と結核により死んだ一人の孤独な作家。果たしてその作品は「天才的作品」だったのか?果たしてその作家は真に天才だったのか?恐らく誰にも答えられないだろう。
私は、父から横浜長者町にあった遊郭の話を聞かされていたし、母方が富山県出身であったため、なぜか島田清二郎のことが他人ごとに思えない気がしている。
大袈裟なとお思いのかたは、下記のWikipediaを参照されたい。

島田清次郎

現代の作家で島田を絶賛しているのは、知能指数が180という噂のある筒井康隆だけである。
尚、映画は吉村公三郎監督、主演は川口浩と野添ひとみである。Amazonの読者レビューでもやはり評価は大きく分かれている。

「地上」に関するTVドラマは幾つか制作されており、中でもNHKの土曜ドラマとして製作された「涙たたえて微笑せよー明治の息子・島田清次郎」は秀逸であった。特に主演の本木雅弘は島田の写真に瓜二つであった。DVD化が是非望まれる。

TVドラマデータベースより

 ベストセラー小説「地上」の作者だった島田清次郎が思想弾圧の結果、投獄されたという仮説でドラマ化。途中から主人公のたどる人生と一致したのか、ストーリー展開も迷い気味だったが、迫力ある展開で印象に残る一編。

主な出演:本木 雅弘、清水 美砂(清水 美沙)、いしだあゆみ、加藤 治子、米倉斉加年、高岡 早紀、藤田 敏八、筒井 康隆、芦田 伸介、葉月里緒菜(葉月里緒奈)、長谷川和彦
主な脚本: (作・早坂  暁(早坂  曉))
主なプロデューサ:池端 俊二
主な演出:久世 光彦