映画「昼顔」(25) - こうしてメービウスの環は閉じられた
カーテンを閉じた部屋の中では、セヴリーヌがメイドのマリーと何かの仕度をしている。
車椅子に乗っているのは誰?
「じきに新聞が届くわ。読んであげるわね。(注:あの下着を燃やした暖炉であることをお忘れなく:探偵)
マリーがよく手伝ってくれるの。お見舞いも大勢。
「あなたの目もかなり良くなってるわ。」
「ユッソン様がお見舞いに見えました。」
「セヴリーヌ、不意に訪ねてきてすまんね。」
「お見舞いが遅くなってしまった。旅行に出ていたもので。」
「君は女学生みたいだな。」(おいおい、ブルセラマニアか?、探偵)
「彼に話すつもり?」
「落ち着いて。彼は全身麻痺で、君が献身的に世話をしている。彼は負い目を感じているんだ。
だから君のことを話す。初めは苦しんでも、楽になれる。」
セヴリーヌはじっと待った...
やがて部屋から出てきたユッソンは無言で立ち去った。
ピエールの手が何かを語ろうとしている...
頬をつたう涙....
「あら!」
「何を考えている?」
カウベルが鳴り響いている..
「喉がかわいたな。一緒に飲もう。」
ピエールは酒を取りに行った。
どこかで猫が鳴いている。
「氷はいる?」
「いいよ。2月に休暇がとれる。旅行に行こう。」
「山がいいわ。」
どこからか馬車の鈴の音が聞えてくる。
「聞えた、馬車よ。」