博識(はくしき)
和歌は、1000年以上前に誕生した日本の文学で、自然と人間との重なりの中で、生まれてきたといいます。
ある時期、和歌に興味を抱いた私が、和歌の入門書を何冊か読みましたが、なかなか理解が進みません。ところが、私の妻は、とりわけ古典和歌といわれる有名な歌、例えば、菅原道真とか小野小町等が詠った和歌を、実によく覚えています。もともと興味があったのでしょうが、我が妻ながら、その博識(はくしき)ぶりには驚くばかりです。
さて、博(はく)とは、物事を広く多く知る、大きく広い等の意味です。また、識(しき)は、さとる、物事に対して考えをもつ、物事を見分ける心の働き等のことです。すなわち、博識(はくしき)とは、物事を広く知り自分自身の糧となっていること、等の状態だと思います。
和歌あるいは古典和歌は、本来、日本人の基本的な教養や知識として、学ぶべきものではないでしょうか。
日本国に生まれ、その伝統文化を体感しながら生活していても、今の日本の義務教育では、こういった日本文化の学習時間が少な過ぎるのも事実です。ただ、誰に教わった覚えもないが、なんとなく覚えている歌もありますね。
たとえば、「東風(こち)吹かば、匂いおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな」。これは、学問の神様といわれる菅原道真の歌です。
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