世論(よろん) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日は、世論(よろん)という言葉です。

 毎日のマスコミ報道の中で、“世論(よろん)調査”という言葉を、頻繁に耳にされると思います。最近では、安全保障法制の衆議院での決議方法が自民党・公明党による強行採決だ・・という論調で、安倍内閣の支持率が低下というのが話題になっています。民主主義の日本において、しかも100時間以上の審議時間をもって、加えて野党第一党の民主党が対案も出さない中で、これだけ長い時間の審議を行った結果の採決が強行となぜ非難されるのか?・・と疑問に思ってしまいます。マスコミの報道姿勢に問題がないのでしょうか。さて、マスコミにおける世論調査。どのような方法で行われているかご存知の方は少ないかと思いますので、少々解説を試みます。日経リサーチの「調査の方法」という記事です。http://www.nikkei-r.co.jp/phone/method.html

 本調査は、大手マスコミが行う調査手法の代表的なものですが、基本は固定電話加入世帯です。それでは、固定電話加入世帯の割合は全国世帯のどの位かと言えば、20代所帯25%、30代所帯56%、40代以上所帯80%以上が設置。但し、人口割合を見ると、65歳以上人口は25%。15歳~65歳までが50%強。何が言いたいかと言えば、固定電話調査の対象は、高齢者や比較的自宅にいる主婦層に偏りがちになるということです。現在の世論調査に問題があるかないか、議論はいろいろありますが、特定年代層に偏っている現実は否定できません。

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 最後に、世論(よろん)という言葉を分析してみますが、世(よ)とは、人が形造る生活の場、人が生活を営む期間etc.の意味です。また、論(ろん)は、物事の道理を述べる、是非善悪を言い立てる、意見、見解etc.の意味があります。即ち、世論(よろん)とは、世間一般の人達に共通する意見の事になります。私が、現在の世論調査を問題にとりあげるのは、果たして、特定世代に偏った固定電話調査の結果が世論と言えるのか?・・という問題提起をするためです。改善の余地、大いにありと思うのですが。皆様、如何でしょうか。