体質(たいしつ) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、体質(たいしつ)です。

 今朝の日経朝刊の記事をみると、原子力損害賠償機構の運営委員・吉川広和氏(DOWAホールディング相談役)が、東京電力の電気料金値上げ方針に対して、異議を述べています。氏の発言の主旨は、「東京電力の高コスト体質の改革が先決。今の状態で値上げを議論することは早計。経営責任をはっきりさせなければならないし、明確な根拠がなければ国民としても納得できない」というものです。ちなみに、日本の電気料金は、現状でも、米国の2倍、韓国との比較では3倍も高い。なぜ、このような事になっているのか、まさに、吉川氏が述べているように、東京電力という会社の”高コスト体質”に問題があることは明白でしょう。吉川氏の発言に重みがあるのは、氏が勤務しているDOWAホールディングス(1884年発足)が、1960年代以降、衰退・転落の道をたどりつつある中で、氏が、改革者の一人として過去の清算と改革を実行した熾烈な体験があるが故です

 さて、体質(たいしつ)です。体(たい)とは、からだ、様子、外観、物事のもとをなす存在etc.の意味があります。また、質(しつ)は、生まれつき、中身、問いただすetc.の意味があります。体質(たいしつ)とは、比喩的に、物事の本来の性質を意味するようです。東電という会社を考えると、悪しき体質を改革するための抜本治療が必要なようです。

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 会社という法人組織と同じように、生命体である人間にも体質があります。いずれも、生まれつきのものと、後天的なものがあります。生まれつきのものという観点で、東電を考えると電電公社という公的組織がスタート地点であることを考えると、今の東電の甘えの体質もさもありなんという気がします。いずれにしても、体質(たいしつ)を変えるためには、法人も個人と同様に、何らかの治療が必要になります。基本は、当事者が、現状について正しい問題意識をもてるかどうかだと思いますが。