旅愁(りょしゅう) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

嵐・・・

 今日の言葉は、旅愁(りょしゅう)です。


 最近、毎週のように地方出張が入っています。まっ・・旅と言えば旅ですが、仕事ですから旅を楽しむとか、旅先の土地の人情に触れるとか、そんな事をしている余裕がありません。だからというわけではありませんが、仕事が落ち着いたら、ゆっくりとした時間の流れの中で、心癒されるような旅行をしてみたい、テレビドラマの主人公に成ったつもりで、旅愁みたいなものを感ずる時間いいな~等と思います。


 さて、この旅愁(りょしゅう)って、どんな意味なんでしょうか。先ず、旅(りょ)ですが、家を離れて歩き巡ること、旅人、旅をするなどの意味です。それでは、愁(しゅう)の文字はどんな意味でしょう。この文字を分解してみると、秋(あき)という文字の下に、心(こころ)がおかれています。秋と心、何となく物寂しい感じがします。この文字の意味は、思い悩む、悲しむ、憂い等となります。要するに、旅愁(りょしゅう)とは、旅行中に感ずる物寂しさの事です。


midori恋

 日常の喧噪から離れて、知り合いのいないよその街に旅をする。旅をしている内に、旅愁を感ずる。旅愁を感ずると、我が家、我が住まい、そして我が家族が懐かしくなってくる。いわゆるホームシックというやつでしょうか。これも、ある種の旅の効能かもしれません。年に何度もという訳にはいきませんが、時々は、旅にでて物思いにふける、そんな時間をもつことが人生を豊かにしてくれるかも知れません。